2019年03月13日

[124] 『体系物理・法則公式 読本』(第一部) 出来!!

この時期が本当は忙しい?!
センター試験を皮切りに、GHS生たちが入試モードの中、
国立後期試験と、私立医学部の繰り上がりを残して、大勢が見えてきた。
中でも、信大医学部に二人も同時に受かってくれたことは、
GHS長野校にとっても朗報であるし、また、想い出の記としたい生徒はいるが、
それは次の機会にしよう。

 GHS生たちが入試で出払っているので、センター試験以降の授業はない。
「さぞかし羽を伸ばして、ゆっくりされているのでしょう。働きすぎに注意してください。」
と各方面から言われるのだが、実は、この時期こそ最も忙しい。
身体的というよりは、精神的に、タフな時間を過ごしている。

昨年の同時期にも同様のことを書いたが、
それは、GHSのテキストをバージョンアップするための貴重な時間だからである。
授業進めながら、アイデアを溜め込んで、この時期に一気にやる、という期間である。
その「果実」が報告できる段階となった。


体系物理テキストの新生として
 体系物理テキストは、GHSのHPで電子版として公開しているが、
「授業用テキストにつき、板書のために空白スペースがありますが、データトラブル等ではありません。」
と注記してあるように、授業を聞いて、メモを取り、復習として空白を埋めるという運用をしている。
しかし、今回、この空白を全て埋めて、タイトルにあるように
『体系物理・法則公式 読本』として公開することにした。
                          物理読本表紙B5EB .jpg
とりあえず、第一部として力学・熱力学編であるが、すぐさま、第二部も同じ扱いとなる予定。
要するに、これまで私が、体系物理としてやってきた授業の再現、授業記録と言うことになる。
「思考訓練・・」とは銘打ってはいないが、表紙デザインは踏襲した。
 思考訓練シリーズの版権は、育分社からGHSへと引き継がれたので、この点は全く問題ない。

その真意は、その「はしがき」に認(したた)めたので、公開テキストを見ていただけばよいが、
一応、ここにも貼り付けておこう。
   体系物理法則公式HB 第一部はしがき.jpg 体系物理法則公式HB 第一部はしがき2.jpg

その主旨は、常々口にしているように「引退」である。
体系物理を任せられる人材が頑張ってくれているので、体系物理の授業から基本的には引退し、
他に注力することにしたわけである。
だから、私がやってきた体系物理は、「読本」として、独習用、指導用として作り直し、
「体系物理 セメント&ドリル演習テキスト」や「体系物理アドバンス」は、
後継者の手に委ね、その完成に向けてはアドバイス・アシストする立場になる。

第一部はすでに製本済みであり、今年度のGHS生は開講前にこの読本で、
体系物理のエッセンスを独習する時間を持てるようになり、
体系物理演習の授業からスタートできる環境へと移行する。

なお、第一部は、30部限定で小部数印刷である。
いずれ第二部との合本として製本する予定で、GHSの生徒と指導者用で捌けてしまうと思われる。
残部がある場合に限るが、もし実物をご希望される方は、開講後にGHSに残部の確認をされるとよいと思う。

posted by Koujin Amano at 12:53| 体系物理

2019年02月05日

[123] 想い出の記 ー GHS生のために医学部スカラシップをー

今年で二人目の卒生となる
 もうあれから10年近くになるのだな・・かつてのGHS卒生から、
医学部卒業見込みとなった旨、連絡があった。
もう少しで、念願の夢にまでみた医師の資格が得られる。
「二人目」というのは、
「GHS卒生のための医学部生奨学金制度」を利用した者の第二号ということだ。

Kくんにとっては医師への道は、単なる「夢」で終わる可能性の方が
大きかったかもしれない。

一度理系の大学で修士まで行ってからの再受験であった。
理系の大学院まで行っているからそこそこできるのかと思いきや、
専門の知識以外は、むしろすっかり忘れてしまい、
受験は全て最初から学び直しとなった。
これが第一の高い壁。でも、「‘イシ’の上にも三年」の努力で学力は伸びた。
夏の模試で「受験の神、降臨」というしかないほどの良い成績を記録し、
ようやく医学部の扉が見えてきた。
・・・というのはまだまだ序の口。

第二の高い壁。英数理での学力がついただけであり、
私立の中堅医学部までが射程に入ったに過ぎない。
センター試験の国語・社会まで考えれば国立医学部は遥かすぎる道。

例に漏れず、彼も特に医師の師弟ではなく、親類縁者にもそういう繋がりはない。
そこでKくんは、日本中の大学や病院の奨学金制度を調べ尽くして、
私立医学部でもなんとか進学できる方法はないかと、
学費+生活費と奨学金の合計との細かい計算シミュレーションを何度も繰り返しては
ため息をついていた。「とても足りない、これでは卒業まで持たない・・・」


スカラシップ第一号のHくん
 そんな受験生を何人も見てきた。学力的には私立医学部には行けそうだが、
経済的には絶対無理。だから国立医学部しかない、でもセンター試験からして
科目数も点数も高い高い壁。
10年ほど前は、私立医学部と国立医学部との、受験生の棲み分けが比較的はっきりしていた時代。
国立医学部志向の者は、学力が達していてもそもそも私立医学部の受験はしなかった時代。

ちなみに、平成元年入学の私の頃は、国立医学部志望者が経済的に併願できるのは
慶応医学部しかなかった。理3と併願して慶応に行った同期生も少なからず。
ところが慈恵医大などが学費を下げたのを皮切りに、学費値下げの波と
センター試験利用に参入する私立医学部の数が増え始めていた。

そんな中で、Hくんは、東京医歯大医学部が第一志望だった。
言わずとしれた超人気・超難関である。
都内の私立進学校を出ているので基礎学力は高いのであるが、
(彼は「体系化学」を見て、ここに賭ける!!の気概を持ってGHSの門を叩いた)
その彼をしても、医科歯科の壁はいや高く、二浪でも突破できなかった。
その二浪目の秋のこと。
私「ここまでの学力があるのだから、私立も受けてみればいいじゃないか」
彼も、経済的な理由から、それまで私立受験など考えても見たこともなく、
当初びっくりしていた。
Hくん「ウチにはどうやっても、そんな金はひねり出せないから・・・」
私「いいから受けてみなよ。
 学費だけの問題なら、私が勤務する医療法人でよければ、
 奨学金制度を作って貰ってなんとかできるだろうから。
 だから、万が一の保険と思って、一つ二つは受けておけ・・・」

結果的には残念ながら東京医歯大は突破できなかった。
センター試験も含めて、かなりいい線まで行っていると思ったのだが。
そんな彼の学力をしっかりと認めてくれたのが順天医学部である。

早速、勤務の医療法人の理事長に医学生奨学金の構想を話し、
その利点と将来性を説き、奨学金制度を作ってもらった。
否、正確に言えば、看護学生に対しての奨学金制度がすでにあったので、
これを拡張して、医学部生にもOKの形にしてもらった。
もちろん、私が後見人となり、その人物保証付きであるから
すんなりと話が通った。
医師不足に悩む地方の医療機関にとって、そのような医学生に援助はしたいが、
かといって見も知らぬ学生に貸与するのもリスクがないとは言えないし・・・、
受験生の方も、全く未知の医療機関の奨学生に応募するのも勇気がいるもの。
そんな問題が全てクリアできることは双方にとって渡りに船というわけである。

月額の制限はなく、計算根拠を示して協議して決めた。
要するに「言い値」である。ほぼ六年間の授業料相当額と思ってもらえば良い。

そんな彼も、すでに卒後研修を終えて、病院にお礼の挨拶に訪れた。
結婚の予定もあるのだという。なんと順風満帆であることか。
「私立医学部という選択肢がなかったら、まだ医者になってないかもしれないし、
 そもそも医学部に行けていたかもわかりません。
 あの時、受験を後押ししていただき、本当に感謝しています」


医師になりたいという気持ちが強固なら、一刻も早くそうなる道を選ぶのがよい。
それが本人にとっても、家族にとっても、そして社会にとっても有益なことだ。

研修医を終えたからといって、それでいきなり勤務というわけには行かない。
医師として色々と任せられるようになるには学ぶべきこと、
身につけるべきことはまだまだ沢山ある。
だからしばらくは勉強しながら、非常勤でなんらかの貢献を少しずつ重ねてもらえばよい。
だから、彼にとっての本当の恩返しができるまでは、卒後数年は待たねばならないだろう。
そんなある意味「悠長な」話ではあるが、その一人一人をじっと待つ
病院理事長の懐の深さをありがたく思うものである。

GHS卒生の特典!!
 再び、Kくんの話に戻る。彼にとっては国立医学部という選択肢より、
年齢的にも金銭の工面を考える方が早道だった。
しかし、一般に医療法人関係の奨学金は、審査や定員枠があり、受給できる保証はない。
また、自治体がやっている奨学金は、支給額が大きくはない。

「GHS卒生のための医学部奨学金制度」は、卒生であれば100%である。
それ知って大船に乗ったか、予定通り私立医科大の合格を勝ち取ると、
このスカラシップ制度の二番目の資格者となった。

実家から離れての学生生活となったが、
育英会(今は独立行政法人日本学生支援機構というらしいが)の奨学金と併せて、
さらに親戚からの援助もあって、無事、卒業に漕ぎ着けたわけである。

もっとも彼がうちの病院で活躍してくれるのもまだまだ先。
GHS卒生とともに医療現場で働くというのは、どんな景色なのだろうか。
私もしばらくは頑張って本業を続けなければ・・・。

私の親しい友人でもある、医療法人の理事長は言う。( 酔っ払うと特に ! ^ - ^ ! )
「優秀なのに、お金が出せないと言うだけで、医学部に進めないなんて
 本当にもったいないこと。地域医療に関心があり、
 とにかく医者になりたいという情熱がある若者には、援助は惜しみませんよ」と。
posted by Koujin Amano at 11:27| GHS卒生

2019年01月27日

[122] 今年もやってくれたぞ,センター化学

今年のセンター試験の化学について
 少し前までは、書くには及ばないとスルーしていたセンター 化学だが、
昨年に続いてコメントしたい。

(その前に、昨年の同テーマの記事を読んでいただくと話が早い)
昨年、実質的には、共通一次以前に存在した、東大一次試験へと先祖返りした感あり、
とのコメントをしたが、それがさらに明確になった。
化学の平均点は、昨年から−6点の、54点ほどで、物理も同程度。
物理化学選択者は、生物化学選択者より平均では−6点程のビハインドとなった模様。

化学の平均点はここ四年間平均では60点を切る。
純粋に理系の受験者ばかりなのに約半数は6割も取れない問題ということになる。
新テストに向けて?なのか、リミッターが徐々に外れて、一歩また一歩踏み出してきた!!
そんな問題たちが混じっている。なかなかやるじゃないか!!

かつては文系に配慮して、得点調整を免れるために、問題のレベルを落とし、
範囲を狭めてやりくりしていた時代は今は昔。
今や、化学全範囲から伸び伸びと、時には反則まがいの行為(5カウントまでOK!!)を
ちらつかせながら、上位層にも牽制する意図が見える出題バランスである。

GHS生、ガンバレ!!
 そんなセンター試験の本気度を受けて、今年度バージョンアップした
定性&定量化学テキストは、30数年分のセンター試験の問題を収録し、
授業でやり切る!! というハードメニューを敢行した。

この他にアドバンス化学の授業も受講した選抜メンバーは大変だったであろうが、
「これ以上の問題バリエーションは作れない」というレベルでの演習はできた。

国立医学部コース20名の平均点は、74点。全国平均より+20点である。
・・・残念ながら、満点はおらず90点越えは二人にとどまった。
それでもこの問題セットでの「合格点」と言ってよい80点以上は40%いた。
よくぞ健闘したものだ、と言ってあげたい。

こんな問題もありか?
 他の科目も同様だろうが、センター化学の問題は大体三層に別れる。
(1) 従来のセンター試験同様の、平易な、基本的知識を試す問題。
これが4割を占める。直前の追い込み、丸暗記でもなんとかなるレベル。

(2) それから、ちょっと勉強してないとできない標準的な問題が3割。
計算問題の2/3はここに入る。これで半分近く正解すれば、
前者と併せて6割弱の得点になるわけだ。

(3)そして、最後の3割がチャレンジジングな問題。
 1.範囲が化学Iから全体に広がったために、過去問だけでは対応できない問題であり、
また、 
2.センター試験には「似つかわしくない」テーマの問題
   (つまり、二次試験の縄張りを侵食しているということ)、
 さらに、
3.「おいおい、そんなこと知っている受験生は1割じゃないの?」というぶっ飛んだ問題。

具体的に見てみよう。(1)はさすがに省略する。
(2) では例えば、第1問の問2は、結晶格子の計算問題であり、複雑に見える結晶格子ではあるが、
実は、過去問(1999)のリメイクである。化学計算式の立式と併せて、二つのハードルがある。
GHS生にとっては練習十分の手頃な問題であったが、それでも巷では決して易しくはないだろう。

続く問6はヘンリーの法則の、「ど真ん中ストレート」的計算問題。かつて、ゆとりの時代には、
教科書の「発展事項」とかいう片隅に追いやられて、冷や飯を食わされていたのが、
日の当たる場所、まさに‘センター’復帰である。
『体系化学』的には基礎公式@=Gで簡単に片付くが、巷では果たしてどうだろうか。

第2問 問4の銅の電解精錬もスタンダードな出題であり、理系としてチキンと勉強していれば
ハードルはなく、確実にできなくてはならない問題。

第4問 問2 エタノールとエーテルの混合比率を求める問題も、ふつうににやっても解けるし、
体系化学的には、さんざん練習を積んだテーマの最も初歩的な部類である。

選択問題である、第6,7問の有機高分子の計算問題も、いずれもふつうのレベルである。
要するに、ここまで勉強の手が届いているかどうかが問われるだけである。

ここら辺りを落とすようでは、理系として単に勉強不足である。

9割突破のためのチャレンジングな(3)問題
さてさて、まずは初っ端、
第1問 問4は、やってくれちゃっている!!
これが何というテーマの問題かがわかれば受験生としてはかなりエラい。
二次試験レベルでは定番の「デュマ法」である。
蒸気圧を利用して、分子量を測定する方法であり、
体系化学アドバンスの、テーマ「蒸気」の1セクションでドリル演習する。
その最初のステップの問題なので、計算自体にハードルはないが、
そのアイデンティティーがわからないと、何をやっていいのかわからないものである。
すなわち二次試験レベルの修練があってこそ、ここは易々と突破できるのである。

同様に
第2問 問2の「溶解度積」の計算では、グラフの読み取りから平衡定数へ、そして
沈殿形成の量の計算へと、複数の仕掛けがある。

第3問 問4の「オストワルド法」の反応の循環と収束の考え方も、二次試験の常連。
 問5のクロム酸銀の沈殿は、陽イオン定性分析においても、基本とは言えないもので、
無機化学の基礎訓練が終わった後に、どれだけ先までやれているかが問われる。

いずれも、答えは容易に出るように設定してあるが、
二次試験レベルのしっかりとした問題を解く修練がその必要条件である。

第4問 問5の酢酸からのメタンの生成や、第6問 問1のビニロンの知識は、
まさに枝葉の先の知識を問うもので、ここまでクリアしないとさすがに90点越えは難しい。


本格的な二次試験レベルの問題を満遍なく十分解いていれば、
問題のアイデンティティーが知れ、その簡易バージョンとわかるから、
容易な計算で答えに到達できる。

つまり、それはかつての「東大一次試験」の姿に重なるわけである。
また、そのレベルは、偏差値70前後まで軒並み難化した私立医学部の入試の
中堅レベルのとも重なる。国立も私立もない、体系化学テキストの学びあるのみ。

全てを高いレベルで手中に収めたものが勝者となる。

だからこそ、次年度GHSでは、
すでに公開してある「体系化学アドバンス(1)」から、
「体系化学アドバンス・コンプリート版」へと上積みされる新テキストが、
大活躍の機会を待っているというわけだ。
上記のチャレンジングな問題も、その掌の上では、
ごく平凡な、良い問題に見えてしまうことだろう。

posted by Koujin Amano at 19:27| 入試制度

2018年12月30日

[121] 今年の文字

一年を振り返って一字で表すのが恒例のようになっているが、つらつら思い起こしてみると、私の2017は一つの言葉で集約できそうである。

それは、‘バージョンアップ’ということだ。
家内からは「漢字一字じゃないやん!!」とツッコミが入ったが、漢字一字では無理だ。「更」だと更年期障害かい? と見えるし、「更新」という字面ともちょっと違う。

12月のバージョンアップ
遡ると近々のバージョンアップは、12/09ようやくiPhoneにしたこと。

 その日曜は、北陸新幹線が停電のため四時間ほど遅延し、当日の発表だと1万8500人に影響が出て、もし私が乗っていなければ1万8499人だったところ。
 私は大宮から乗車していたので、確かに四時間はかかったが、パソコン持参だったので(今は各席に電源もあるし)、テキストや答案のチェックにしっかり時間がかけられたし、おまけに特急料金も返ってきたので、むしろ有益(?)だったと[常にポジィティブに!!]思わなくもないが、そのせいでGHS長野校の午後の授業予定は全てキャンセルとなり16時前に長野駅に辿り着いた。
 半端なフリータイムができたので、近くの家電量販店にふらっ〜と寄ってみると、auのカウンターがガラガラで、ショップの人に「今ならすぐできますよ」と言われて、エイャッ!!と機種変更した次第。決める時は早い、保留しない。

実際、家族が皆iPhone化する中、3Gスマホで5年半引っ張ったことになる。
確かにブラウザは閲覧できなくなっていて、見たいスマホ専用サイトもお預け状態ではあったが、SuicaとLINEしか使わず、パソコンがメインのユーザーだから困ってはいなかったわけである。まあ、iPhoneがしばらくSuicaに対応していなかったのが家族に遅れを取っていた主因であったがここも解決したこともあり、あっという間の30分程でめでたくiPhoneユーザーとなった。
大学生の時(Black Performa)以来ずっとmacユーザーであるから、我がmac book airとiPhoneとの相性・連動・同期は抜群で、5年余の格段の進歩、隔絶ぶりをしっかり認識できたことである。
 それに先立って、12月あたまにはmac officeを2011から2016に、mac OS0
10.3HighSirerraにアップしていたところであり、これが結果的には呼び水となった。
特にWordやExcelの環境を整えるのはやや大変なところとまだ小慣れていないところはあるが、iPhoneと連繋して早速各方面で活躍してくれている。(後述)

9月からのバージョンアップ
 さらに巻き戻すと、実は私の勤務する病院には、直営のフィットネスジムがあり、そこには運動トレーナーの資格を持ったリハビリスタッフが常駐している。
野球チームに参加して3年過ぎ、‘野球小僧’は意気盛んであるが、9月から個人トレーナーについてもらって、野球(投球)動作に必要な筋力と柔軟性をつけるためのプログラムを週一回こなしている。ちょっと◉◉◉ップ並みの筋トレで中々キツイ。
 そう、これも来シーズンのため、9月の隣の医師会との親善試合のため(ここでは年に一回だがピッチャー役となる)。おかげで、今まで使わなかったインナーマッスルを刺激し、バランスを鍛え‘野球小僧’としてのバージョンアップを続けている。さてさて・・・その成果や如何。

6月までのバージョンアップ
 本ブログに記したように、今年初めから各テキストのバージョンアップを一斉にやった。漢文句法ドリル,化学の定量・定性、有機化学、体系物理を5冊最新の状態にして今年度がスタートできた。(その疲労・心労で少々部分的にダウンしたが・・・)
振り返れば、バージョンアップという波は年始から続いていたのだな、と。
テキストの問題数はボリュームアップしたものもあるが、とりあえず年内のカリキュラムに収まって一息。静かな年の暮れを迎えている。

そこで、賢明なる読者諸氏ならばあることに気づいているだろう。◉◉のバージョンアップはどうなったのだ?? と。

 そう、それこそが来る年への期待と抱負。やがて年も改まり行く。
posted by Koujin Amano at 15:49| 体系化学

2018年08月13日

[120] ニュースなあれこれ、そうだったっけ??

News「医学部入学男女比率」

 世間的にはお盆休みであるが、病院というものは実はお盆は営業している。

開業医さん達はたいていお盆休診しているものだから、

医者はお盆は休んでいる、というイメージがあるようだが、

ところがどっこい!! (私の地方では「ところがギッチョン」ともいう)

平日どおりの勤務なり。・・・・・・でも外来は少し空いているかな。

患者さんも病院は「休み」だと思っているせいか・・・。

でもむしろ、病棟の入院患者には離れて暮らす家族が見えて、

お話する機会は増える。それでも、なにか静かな感じ漂う・・・。

そういうわけで、少しばかりのお盆休み気分で書く余裕ができた。


昨今、GHSにもっとも近い私立医学部が (距離的に。西新宿なので・・・)

ニュースになり、女性の合格者を意図的に抑えたという騒ぎから、

全国の医学部へと調査の手が広がっているが、

ふと「GHSではどうだったのか?」と思い自主的に調査をしてみた。

まずは、新聞記事。

全国医学部合格比率.jpg

これによると志願者に対する合格率は全国平均で男子で8%(12人に1)

女子で6.1%(16人に1)である。

国立と私立で志願者数は違うが、単純には13人に1人しか合格できないことになる。


さて、2018年度のGHS生の医学部合格者数は19名であった。

昨年度のGHSの全コースの総生徒数は36名程(2名ほどは他学部志望)であったから、

合格率は驚異の55.8%である!!!!

・・・・・・なーんていうのは、なんちゃって予備校の宣伝によく使われる手法である。

本当の実績は「合格者数」ではなく「進学者数」でなければならない。


というのも、医学部に合格できるような実力に達すると

併願した複数の医学部に合格してしまうことも多々ある。

もちろん、そのうちに一校しか進学できないわけであるから、

他は辞退し、補欠繰り上げ合格ということになる。

そういうダブル・トリプルカウントを除いた正味の進学者数として

合格実績を出していないところは、合格者数を多く見せようとしているわけで、

せめて眉に何かをつけて見るようにした方が良い。


ということで、今年のGHS医学部進学者数10名である。

合格率は、29.4% 3人に1人弱ということである。

もちろん、ご存知のように、GHSは入塾時に選抜試験をやらない。

   「出発点の学力不問、申し込み順、やる気次第」

の塾長面談で締切るまでやるわけだから、無選抜でこの合格率は、

全国平均の8%程度からみればすごいんじゃないかと思えてくる。


GHSには確たるメソッドがあり、だからこそ堂々と、

しかも惜しげもなくHPでそのほとんどを公開しているが、

いかんせん、プレーするのは選手達、こちらが意図する実力を我が身にまとい、

試合(入試)でバリバリ活躍できるかどうかは、まさに切磋琢磨、

GHS内でもサバイバルであることは論を待たない。

「3人に1人」という値は、その結果である。

惜しくもそこに達せなかった者でも、また、何某かの手応えと希望とを携えて、

二年目のリベンジに燃えている者もいる。


まあ、どことはいわないが、どこかの予備校のように、

「選抜クラス」(出発点に一定の成績や、一次合格者を条件とする)に、

もう少しで合格しそうな生徒を集めて、これを分母に限定し、

かつ「合格者数」で水増しして、「驚異の合格率80%」等々と謳うようなものには、

もはや眉に墨でも塗って(イモトみたいに?)眺めた方がよいだろう。


さてさて、気になるGHSの合格男女比であるが、まったくイーブンの5対5である!!

そもそものGHS生の男女比がほぼ半々であったから、自然の摂理どおり??の結果か。

まあそれでも、もし、我がGHS生に対しても、男女の差をつけるような

「配慮」がなされていたとすれば、来年の女性の合格率がさらに上がる??

かもしれないと、むしろ期待したりする。


いずれにせよ、

「来年度入試においては、男女差も浪人年数も「配慮」しない採点が

 陰にも陽にも行われるはずだし、そもそも本物の実力勝負なら

 GHS生は優位にあるのだから、これはいいニュースと受け取るべき!!

 がんばれ!!」

と授業で、エールを送ったことである。

posted by Koujin Amano at 18:34| カリキュラム

2018年08月06日

[119] 想い出の記 5

今回は、現在、某私立医学部三年生、印象深い生徒の一人、Sさんの話です。
地方の公立高校、といっても地域トップではない「自称・進学校」
そんな地点から、夢を描いて医学部を目指した時、
どんな試練と困難が待ち受けているのか、
その苦労はいかばかりであったか・・・。
同じ境遇にある者にとって、けっして「他人事」とは思えないエピソードから
どこを見倣い、そこから何を学ぶべきか・・・・・・。
/////////////////////////////////《Sさんの合格体験記》//////////////////////    
はじめに
私の出身校は●●高校という「自称進学校」と呼ばれるような県立高校でした。
医学部を目指す生徒は一人もいない状況で、カリキュラムも到底進学校とは言えないものでした。
その中では比較的好成績を取っていましたが、模試では現実を突きつけられる日々。
まわりの友達はBやCの判定が出たと喜んでいる中、
志望校判定欄に医学部名だけを並べた私は、すべてE判定。母とも何度も喧嘩になりました。
「成績がいいんだから指定校推薦で薬学部に行けばいいじゃないか。医学部なんて冗談でしょ?」
と何度も言われました。十数校の医学部を受験した所、結果はすべて一次試験落ち。
それでも一年だけなら浪人してもいいと許しを得て、私の浪人生活は始まりました。

GHS予備校との出会い
浪人先で訪ねたほとんどの医学部専門予備校は一年で数百万円するような世界でした。
私の家庭は医師の家庭というわけでもなく、ごく普通の家です。
たった一年にしかも予備校に数百万円もかけられません。
かといって、百万以下と学費の安い大手予備校では上位一割が医学部に受かるかどうか、
という状況で、私が入校しても医学部に合格できるとはとうてい思えませんでした。
母とは難航する予備校探しに険悪な雰囲気になり、喧嘩も絶えませんでした。
そんな中、何の気なしに「学費が安い医学部予備校ランキング」を見ていた時に
GHS予備校に出会いました。
近年の予備校業界に誤魔化しや水増しなど詐欺まがいの宣伝が横行する中、
「子供は数字ではない、ひとり一人にストーリーがある」という真摯な言葉に興味を引かれ、
母と面談に足を運びました。村田塾長との面談は他の予備校とは違っていました。
これまで訪ねた予備校にありがちだったセールスマンのような上っ面の雄弁さもなく、
予備校の説明は必要最低限で、その他の時間は私に話をさせてくれたのです。
私の「小学生の頃からブラックジャックに憧れて」という志望理由を笑いもせず
「素敵なことだ」と認めてもらえたのは初めてのことでした。
また、ただの面談なのに大学ノート見開きいっぱいに私の事を書き記すページを作り、
私の話を真剣に聞きながらメモを取る塾長の姿は母の心も打ち、すぐさま入校を決めました。

GHSで学んだこと
勉学に関して言えば、「イメージし物事の本質を考えながら学ぶ」ということです。
大学受験では膨大かつ多様な問題が出現します。
その問題たちが実は同じ問題であること、似たような問題であること。
それを見極められるようになること、それが「学ぶ事」だと思います。
詳しいことは「勉強の仕方と成績の伸び」で後述します。
私がGHSで学んだことは勉強の事だけではありません。

一番学べたことは「生き方は一つではない」ということです。
私の人生において最も大きく価値観が変わりました。
GHSの先生たちは様々な経歴をお持ちで、どんな経験も無駄にせず生かされています。
それまで小学生の頃から「医師になる」ことだけを目指していた私の肩から力が抜けました。
どんな生き方でもいいのだと。方法は一つではないのだと。
そうした考えが人生の価値観を変えるとともに、勉強に関する考え方にも変化をもたらしました。
行き詰ったら自分を振り返って他の方法を考えられるということは、
どんなに一つの道で迷い行き詰まっていても、他にも道があるのだと思える心の余裕になりました。

勉強の仕方と成績の伸び
膨大な問題が同じ問題であることを見極めることが学ぶことだと前述しましたが、
そのためには図やグラフ、写真、動画などを用いて
イメージを持って問題にあたることが第一歩だと思います。
イメージから本質を掴もうと考えながら様々な問題にあたっていると、
問題の字面や表面だけを見るのではなく、その「本質」を見る目が養われていることに気づきました。
もちろん最初はそんなに上手く行かず、成績も全然伸びませんでした。
従来の詰め込みとは全く異なる指導に戸惑ったこともありました。
実力がついたと実感したのは夏が終わった頃からです。
毎週行われる週間テストの問題が「やったことある問題」に見えるようになり、
模試の問題が「似たような問題」に感じるようになりました。
そこからは前ならこんな解き方思いつかなかっただろうな、と思えるようなひらめきを感じたり、
自然と解き方が浮かんだりしてどんどん問題が解けるようになりました。
「本質を見抜く」GHSの指導方針の元に焦らず、地道に、自分のペースで為すべきことを為せば、
着実に実力がつくのだと思います。

合格の秘訣
私は一般入試で合格したわけではないので、
一般入試で受験しようとしている方には参考にならないかも知れませんが、
少し聞いていただきたいことがあります。
私はとにかく一浪で医学部に入れればどこでもいい、という考えでした。
理想を言えば国公立大学か家から通える学費の安い私立大学でしたが、
一浪ではそれがなかなか難しいことは分かっていました。
そこで母が大学のことを色々調べてくれたのですが、
大学によっては浪人生でも受験できる公募推薦がありました。
公募推薦では高校の時の成績を利用して受験でき、一般入試よりも倍率がかなり低くなっています。
入試問題も一般入試より軽い問題になっていることが多く、受かりやすいとは単純には言えませんが、
受ける回数が増えるので前向きに検討しても良いのではないかと思います。
そして何より言いたいことは「諦めないこと」です。
私が合格したのは私立大学の、学費も決して安いところではありません。
しかし奨学金制度を利用したり、両親はもちろん、祖母や親族に頼んだり協力を得たりして
学費の工面をしてもらえることになりました。
自分が恵まれていたことは重々承知の上で、言わせてください。
夢を諦めなければ誰かが援助してくれるかもしれません。
家庭環境は様々で色々な事情があると思うので私が偉そうに言えることではありませんが、
金銭的な理由だけで諦めて、自分の可能性を、自分の努力を潰さないで欲しいと思います。

最後に
自分の可能性と努力が花開く日まで臥薪嘗胆な日々をGHSの先生方や仲間と共に過ごしたことは、
医学部合格だけではなく人生においても有意義な時間でした。
GHSで浪人生活を送って本当に良かったと思います。
GHSに少しでも興味を持って、これを読んでくださったすべての皆様に暖かい春が訪れますよう、
祈りをこめて。
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いかがですか。なんだかジーンときませんか。思いがけずウルウルとなりませんか?
挫折と苦労と努力、視野が開けてくる感激と到達した歓喜と・・・・・・。
そしてそれらを次世代にも伝えたいという真摯な祈念の気持ちがストレートに伝わるからです。
実は、「合格の秘訣」で本人が書いていないこと、
いやいや、本人のとっては普通のことなので自覚していない美点があります。
この文章を読めば、他人の目からは明らかではないでしょうか? 

それは、「文章が書ける」ということです。自分の気持ちを、客観的にみつめ、事実とともに伝えること。
それは一般には難しいことですが、19歳でこれほどに心をこめて自分の軌跡を書ききっています。
もちろん、私どもが添削したり指導したりなんてことはありません。
(個人情報的にはちょっと加工はしましたが)

聞くと、本は好きで小学校の時から高校時代も色々と読書をしていたとのこと。
そう、手当たり次第。その中で、活字からイメージを描く力は自然と育ち、だからこそ!!
       「豊かなイメージを描きその本質を捉える」
というGHSの指導法が違和感なく受容され実践できたのです。
授業中でも、私のふったネタに(そう、歴史からアニメからお笑い・・・までランダムに)
一番反応してくれていたのは彼女でした。
これを称して「国語力」といいます。そういう生徒は出発点は低くても構いません。
GHSでは、国語力がある理系がもっとも早く、大きく伸びていくことが既成事実だからです。
それは、GHSの教育メソッドが
訳も分からずに暗記を迫るようなノーメソッドの詰め込み学習とは一線を画し、
彼女が書いてくれているような豊かなイメージをもった理解の場の機会をふんだんに与えるからです。

もし、まだご子息が、小・中学生であれば、
ちょっとばかり背伸び・先取りしたにすぎない算数の計算ができるのを喜ぶよりも、
一冊の本を読みきったことを激賞してあげてください。それが次の本につながります。
でも、すると必ず「何を読んだらいいですか」と、即席の「答え」を求める質問が浮かぶかもしれません。
実は、その発想自体がNGです。
読書というのは、「この一冊を読めばいい」というものでないからこそ「読書」なのであって、
いろいろな本に出会って、活字からそれぞれの世界をイメージし、
その世界に浸る時間をもつことこそが大事な脳細胞の訓練であり、
とりあえず中身はどうでもいいのです。
その本の世界をしっかり描かない限り、その内容が立派なのか、くだらないのか、
もう一度読みたいのか、もう二度と読まないでいいのかの判断もつきません。
だから、「なんだ、読んだけど、つまらなかったな」とわかったら、その世界を描けているのです。
それで十分です。そこを褒めてあげてください。
そうしていく中で、自分にとっての大切な、かけがえのない少数の本に出会えるものです。
・・・高校生にもなって、「本はあまりよんだことはありません」「心に残った本はありません」
面談してみて、これが、実際、もっとも困ることです。
それは、同じ指導をしてもSさんのように易易とは、我々と世界を共有できないということですから。

「読書経験が希薄」・・・これは難関を目指すと者としては、恥ずべき過去だという思いを、
本人が大きくなって、取り返しがつかなくなる前に、なるべく早く、
まずは親御さんが理解し、自覚し、導いてあげるべきです。
(・・・遅くとも中学くらいで本人自身が気付くべきですが・・・)
そんな貧素な読書経験と頼りなげな国語力で、医学部に行きたい??
だったら、その夢もまた、薄っぺらなイメージしかないものです。
それでは頑張る原動力になりませんし、何より本人が伸び悩むのが辛いものです。
これではGHSメソッドも、さすがに効力を発揮できません。文章が読めないなら、
たとえば、私の書いた『体系化学』でさえも、どうにも共鳴はしてくれません。
なぜなら、『体系化学』は、読書するように、読めるよう、
参考書なのに、読破できるようなストーリーとして書いた本ですから。
・・・だから、読者の中には「文系大学生だけど、楽しく読めました」というお便りがあります。
いやいや、「文系だからこそ、読めた」のですよ。

もし、ご子息がまだ字が読めない段階なら、本人が気の済むまで絵本を読んであげましょう。
しかも楽しく。同じ絵本を何回も何回も、親が飽きずに、楽しく読んであげましょう。
本を読むとは楽しいこと、そんな三つ子の魂づくりが原点です。
小学生に対しては「そんなくだらない本を読んでないで、宿題しなさい!!」と叱ったりしてはいけません。
内容はともあれ、もし本に集中しているならば、食事時間さえもずらしてあげましょう。
(有名人のH先生もそんなこと言っていたそうです)
それくらいの無上の価値を読書において、小・中学生生活をおおらかに送らせてあげること、
将来はGHSに・・・・・・と考えていらっしゃる、保護者様と未来の生徒への提言です。

posted by Koujin Amano at 15:52| 体系化学

2018年05月26日

[118] 晴れて 'For demand'

体系物理のテキストが来た!!
 いつものように金曜朝、GHSにいくと ‘晴れて’『体系物理 ver5』のテキストが
届いていた。280頁、力学・熱力学・電気磁気力学・波動(力)学の4部立てで、
いわゆる「原子物理」は別冊となる。これには、GHSにおいては特講扱いの、
「モーメント」,「万有引力」,「交流」もふくまれる。何事の学びにも、
順序というものが大切だからである。 
   体系物理表紙.jpg
           [表紙]

要するに、物理全体を見通すことが先決であり、メインストリートをまずは
歩き通すことが体系的学びの必要条件だからである。
「ぶらり散歩」のごとくにきまぐれに脇道に入ってしまうと、
全体を見損なうものだからである。
しっかりとこの4本柱を主幹として学べば、その後に枝葉を伸ばすのは自在である。
その意味で、体系物理テキストver.5は、学びの順序と全体像の把握、加えて、
論理の階層性を一層鮮明に打ち出した書き方となっていている。
たとえば、物理法則と物理公式は以下のように一覧できる。
体系物理法則と公式.jpg
   
覚える法則と公式はたったこれだけなのだから、
体系的に学べばこれほど記憶の楽な科目はないのであるが、
法則も公式も、それを変形した数式の区別もないまま、
雑学的に覚えるような勉強しかさせてもらえないから、
出自として本来的に「美しき物理」を、
「アヤなき物理」と見紛うた受験生は苦悶呻吟する......
だが物理への憧憬は止まず・・・それが過去の自分でもあるからこそ、
徹底的かつ「華麗なるリベンジ」(真海さんの影響?)をしたかったわけで、
このver5において、私としてはその思いが十二分に果たされたとの感慨である。
それが「晴れて」という意味である。

本文中は、以下のように色分けされている
階層性.jpg      
たとえば、法則と公式を区別して、
物理サンプル2.jpg    

というような色分けがあり、
また、一般法則レベルと物理法則レベルを区別して、
    
物理サンプル.jpg


というような具合である。テキストの文章を読むこと自体が、
論理の階層を上り下りする訓練になっていることを、
受験生は、ビジュアルな形で自覚・意識できるわけである。
これはひとえに、自分はこういうふうに教えて欲しかったという、
「仮定法過去完了」に他ならない。

これで ‘晴れて’ 自分への物理の宿題は終えた。
後は、田川先生の若き才能に任せて、次なる地へと漕ぎ出したい。


2018-1月〜5月


まずは2ヶ月かけて、

漢文ドリル表紙.jpg
  [120頁 B5 ] モノクロ・簡易製本

次に、体系化学演習(セメント&ドリル)として、3月に

 化学表紙.jpg
      [248頁 B5] 本文モノクロ


 定量化学表紙.jpg
           [122頁 B5 ] 本文モノクロ

3月末から開講までに、

 有機化学表紙.jpg
        [224頁 B5]  フルカラー

そして、開講から連休にかけて、体系物理と
立て続けにテキスト化と改訂を果たしたことになる。
年明けからは、予備校講師にとっては楽しいオフなのであるが、
テキスト作りに明け暮れた、近年、最も忙しく密な時間となった。
晴れ晴れと、だが正直なところ何気に疲れが出てきているところ。
まあ、しようがない。

・・・そして、一息ついたあとのミッション、いや、愉しみは、
『体系化学』・改定版の完成である..................。
posted by Koujin Amano at 23:53| 体系化学

2018年05月16日

[117] ‘オンデマンド’の恩恵

漢文テキスト・熱中の余波
 昨夜ようやく、体系物理テキスト ver5がデータ入稿となり、印刷開始となった。
来週には、全280頁の、GHS体系物理カリキュラムの基本書となるテキストが到着する予定である。
ここまでは昨年までの力学編のみの独立したテキスト(モノクロ印刷)で授業をしのいできたが、
来週からは、合本のフルカラーテキストでの授業が可能となる。

授業自体に支障はないものの、開講一ヶ月もすぎての配布というのは、本年のGHS生には
大変申し訳なく思っているが、その分ver4と比べて加筆修正した部分はかなり多く充実したものになった。
基本書としてはもはや完成版といってよいと思う。
ここからは、対応する演習書のテキスト化にむけて解答・解説を充実させていくことへと進みたい。
いわゆる問題集としては、部分部分ではできているが、それを統合してテキスト化するには
まだ熟成のための時間が必要である。

ちょうど一ヶ月遅れの原因は、疑いなく「漢文句法ドリル」のテキストの入れ込み過ぎであり、
一ヶ月で作るつもりが、途中から構想拡大し、『漢文解析』で説けなかった内容も盛り込んだため、
倍の2ヶ月を要したことにあるのは明らかである。

おかげさまで、市川久善による漢文基礎の授業は、一層の楽しさを増して快走している。
おそらく8月くらいには、この基礎テキストを終える予定であり、授業ごとに校正をすすめ、
終了次第、テキストの印刷に移ろうと思っている。

ところで・・・
 このように書きながらも、実は今年度、私は体系物理の授業を担当していない。
GHS卒生であり、かつ京大理学部の卒生である田川先生が物理の主担当として
活躍してくれているからである。これぞ、長年夢にみていた「介護状態」である。
「ぼくが物理をやりますから、化学の授業のコマを充実するとともに、
 漢文や医系生物セミナーにエネルギーを注いでください」との申し出が頼もしくも嬉しかった。
最終理想目標は、物理と化学から完全に手が離れて、漢文や古文や倫理社会のような
好きな授業を楽しくやりながら晩節をすごすことであるが・・・・。

GHSの化学・物理の授業は、基本的には卒生でなければ務まらないが、
逆に、卒生であれば同じように指導できるように技術化されているから、
それにテキスト化・マニュアル化が加われば、指導法の試行錯誤なく、
講師のもつ個性が生かせることになる。そのためのテキスト化である。

オンデマンド
 これで、本年度のテキストはようやく出揃ったわけで、
今月中にも、GHSのHPに電子ブックとして公開することになるだろう。
体系化学に加えて、定量と定性の演習テキスト、有機化学、そして体系物理と
製本化してきたが、その波の元は、ここ二、三年の出版業界の変化である。
IT・ネット社会の進展により「本が売れない」ゆえの出版不況・・・などと言われているが、
逆にそのIT・ネット社会の変化が、GHSのテキスト作りを後押ししてくれている。
普通、出版物といえば、オフセット印刷といって、輪転機を回せばあっという間に
千、万と刷れてしまう技術が主流である。

だから『体系化学』や『漢文解析』は、1000部が最低単位であり、
何万、何十万・・・多ければ多いほど単価は安くなる。
逆にそれ以下だと、すごく高くつくので、簡単には出版などできない・・・・・
2008年当時はそんな環境であった。在庫がなくなるのを待って、
それからようやく第二版として修正が可能となる、実にもどかしいことであった。
体系化学のような本をザっと印刷すると200万円ほどの費用がかかる。

GHSのような少人数の生徒のためのテキストをつくるには、
中綴じでは32頁くらいが限度だったし、それより多いと、コピーしたものを
とじたくん」でカバーの背を熱してくっつけて簡易製本してみたり・・・
と色々やってきた。懇意にしている印刷屋さんに頼むこともできたが、
最低100部で、モノクロとなる。それでも10数万円かかる。
カラーだとその数倍となるとの見積もりであった。とんでもない!!

実は、100部もつくってしまうと、GHSの人数なら、2-3年間は改定ができない。
それはむしろ『体系化学』のときよりも環境は低下していたともいえる。
今回、物理の力学編の残部あったのも、そのおかげではあるが、その間に、
年々GHSのカリキュラムは発展を遂げるので、これもまたもどかしいものであった。

そこに登場してきたのが、オンデマンド印刷である。
オフセット印刷では、大きな紙に印刷するので、基本的には頁数は16の倍数となる。
頁が余ったときにはそこに広告や告知をいれて埋めたりする。
ところが、オンデマンドは、業務用のプリンターで印刷し製本するので、
頁数も4ページ単位で指定できる。物理テキストは280頁だが、オフセットなら、
16×18=288で、あと8ページほど何か付け足さないといけないところであったが、
オンデマンドなのでぴったりおさまった。

化学は60部、物理は50部の少数部数。少なくともまだ来年は使うつもりの概算数である。
これをネットで注文する。私が利用しているのは、なんと京都の印刷所であり、
たまたまネット上で出会ったにすぎないが、上記テキストはすべてここでお願いしている。
wordでつくって、pdfにして、ファイルをネットで送るだけである。
フルカラーであるにかかわらず、モノクロで100部つくったときと費用は大差ない。
印刷業界も生き残りの方向をこういうところに求めつつあるということだろう。

その新しい波のおかげで、GHSのテキスト化は大いに進展しつつあり、
コピーでつくっていたものや簡易製本に比して、思った以上に質の高い印刷物として
配布できるようになった。しかも、電子ブックとして公開もできる。
そんな時代が早々にやってきてくれたことを歓迎したい。

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 基本的には、GHS外での頒布を想定して作ってはいないので余分はありませんが、
読者諸氏の中で、どーーーーしても欲しいという方は、
次週、電子ブック公開後、ご覧になって、GHSにメールで問い合わせていただければ
来年度に支障ない範囲で対応することになっています。
[モノクロのもので1000-2000円、フルカラーで2000-4000円]
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posted by Koujin Amano at 12:15| カリキュラム

2018年03月31日

[116] 体系化学・演習篇テキスト 完成&大リニューアル

漢文句法ドリルテキストの脱稿後に入れ込んだ事柄は、
通称「体系化学 Cement&Dril」という演習用テキストの完成である。
すでにどこかしこで述べたように、『体系化学』にある21+1回の演習問題は、
元々2倍の量があった。これを出版に当たって二分割し、半分をGHS内の授業で
演習用につかってきた。年々歳々、追加修正を重ねてきて、
整理統合の必要性を感じていた次第。

さて、『体系化学』の読者であれば常識であろうが、
化学は文科省的に「理論」・「無機」・「有機」に分かれるのではなく、
定量化学と定性化学に分けられるもの。有機・無機の各々に、
定量と定性の面があるわけである。
(これを受験生の俗には「計算問題」と「知識問題」と言ったりする)
その定量の方を主として、体系的な筋を通したのが『体系化学』の主コンセプトである。

すると、当然に2つのことが課題として上がることになる。
第一に、定性化学として、体系的な筋を通すとどうなるのか?
この点をここ数年の授業を通して問題のセレクトとその配列の妙を追究してきたわけである。
それは同時に、定性化学の体系的なフレームを形成することになった。
とはいえ、今回のテキストはあくまでも演習テキストであるので、
それをもとに語られない限りその姿はない。
・・・もっとも、参考書として書くつもりも暇もないが、しかし、
やっていく内に、解答・解説が高じて、文章データが膨れていくかもしれない。
そうやって『体系化学』も現れ出でたわけだから。

第二に、体系化学演習の問題集は、定量と定性をどうか扱うかである。
今回の演習編テキストは、2冊同時に脱稿となった。
「体系化学C&D 定量化学篇」テキスト 112ページと、
「体系化学C&D 定性化学篇」テキスト 248ページである。

これには、2006年から2018年までの13年分のセンター試験の問題のすべてと
私立医学部入試の良問を取り込んである。その意味で、従来の内部テキストから大幅にページ数が増えた。
・・・この一ヶ月、「ゆとり」から「先祖返り」へ(ここ数回のブログ参照)の10数年を
センター試験の出題を通して歩き直してみたことである。

センター試験化学の範囲が拡大し、そのまま私立医学部の学びと重なるにおよび、
センター試験の30数年分の蓄積は、化学のあらゆる範囲を万遍なく問うことのできる
「良問の森」(?)が形成された感がある。
かつての共通一次・センター試験では、問題作成範囲が限定され、
そのまま私立医学部の対策に資することはできなかったが、いまや、センター試験の学びが、
私立医学部受験のチャンネルを増やすことにもなっている。

今年のGHS生は、化学の学びを、定量と定性という二本柱を相互に行き来しつつ学べるという
特典が与えられるわけである。

本年は30数名の総人数少数ながら、実数で10名余の医学生を送り出した。
にもかかわらず、ますますパワーアップ。
・・・・・・同じことをやっていると私自身が飽きてしまうので・・・
泳ぎつづける、登りつづける、掘りつづける。
さて、来週4/8は開講に先立つ恒例の「プレ講座」(実質、フライング講座である)で、
新しい顔とファースト・コンタクトを果たすこととなる。
今年も、もっと、愉しませてくれよ〜!!
posted by Koujin Amano at 19:33| 体系化学

2018年03月03日

[115] 次年度計画、早くも確定!!

満席! 満席!! 春事異聞
 GHSのHPにて周知のことと思われるが、昨年、募集締切が
最速の3/15であったという記録を彼方に追いやるごとく、
総人数が35名という少人数とはいえ早くもほぼ定員一杯となり、
新規募集は一時打ち切り、塾長面談は受付停止状態となっている。
国立前期の発表もまだ・・・春まだ浅いというのに。

今や、GHS昼間部は理系オンリー、医歯薬志望者のみという
状態となっている。私立医学部の難化に一層の拍車がかかり、
ゆとり教育とやらは遥か彼方、受験生が戦って勝てる武器をもつしかないと悟り、
本物志向に目覚めたということであろう。ネット時代がそれを後押ししている。

GHSは、他の同業者の威勢のいい美文宣伝とか、
どうにも胡散臭い高合格率宣伝とは一線も二線も画し、
実際のテキストまで惜しげも無くしっかりと公開し、
(・・・公開しても簡単には追随はできないとの自負があるからであるが・・・)
このメソッドに「共鳴したものだけ来て欲しい」というスタンスである。
しっかりと教育内容まで吟味して、決断してきてくれる生徒ばかりだから、
断る理由がなくてどうしても、申し込み順になってしまう。
GHSは、1993の開校以来、時々の風潮がどうあろうと、
指導要領や試験制度がどうコロコロ変わろうが、
符合も迎合もせずに、受験のあるべき姿を追究してきた。
それだけであり、不遜な言い方をすれば、ようやくにして
「時代がそ本物を求めるようになってきた」にすぎない。
もちろん、GHSにとってそれゆえ不遇の時期、生徒集めに苦労する時代も
あったことを付記しておきたい。

次年度カリキュラム
 そんなこんなで、昨日、一ヶ月ぶりにGHSを訪ねて、
今年の生徒の戦いぶりと嬉しい成果を知り、さらに、
次年度のカリキュラム・時間割の概要を決めてきた。
これも例年より一ヶ月早い動きである。
要点だけ記しておくと、来年度は私は基本的には体系物理の授業から
手を引く、というか次世代の英才に完全に任せることにした。
おそらく関わるとしても夏期講習などで、テーマを選んで
「特講」を好きなようにやりたいようにやる、というだけになろう。
その空いた分は、もちろん第一に予告どおり漢文の市川モードにスイッチし、
新たに創作したテキストで、新たな企てをする(漢文ブログ参照)ことにした。
また、物理をやらなくて済む分、集大成段階にきている化学アドバンス演習が、
さらなる衣装をまとって登場することになるだろう。

開講まであと一ヶ月余、さて、次は何に没頭してみようか。
posted by Koujin Amano at 21:50| 体系化学