2023年01月27日

[172] 共通テスト 理系・5-7総合点

駿台-ベネッセさんへ
平均とかボーダーの数値だけではわからない情報を毎年ありがとう。

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 個々の科目での難易度へのばらつき批判はあるにせよ、共通テスト「三年目の正直」というべきか、平均点・・・・・・を挟んで上・下とも2021と2022の中間に来ています。まあ、総合点では「一応の成功」といってあげてもいいのでは?と思います。

 その中で、難関大・医学部志望者が目指すべき得点率80%・・・・・・以上の上位層は昨年より増加しています。その要因は明らかで、昨年社会問題レベルとなった数学の平均点が、数学200点満点中42点ほど上がったことにあります。

 平均付近ではこの値ですが、上位層では上に行くほど伸びしろが小さくなりますから、80%付近で30点、85%付近で20点くらいでしょう。(前年度のデータがある生徒達からの概算)
 前回にも示したように、生物は上位層がかなり削られているので、生物選択者は10-15点下がっていて(得点調整前)、化学も少しばかり下がっており、かつ、物理は昨年と変わらず高得点だから上位層は頭打ちで、結局は数学と差し引きで、総合点で10点前後のアップではないでしょうか。

 こういうのは、地方の国立医学部のボーダーを見るとわかりやすいもので、合格率を60%としたボーダーでは得点率は79%ほど
で、昨年より10点程度のアップのようです。だから、700点(77%)なら、ボーダーのちょっと下くらいですから、二次試験の実力を蓄えていれば十分闘えるわけです。

・・・ということで、科目間の問題は別で議論することとして、とにかく、医学部への道を確保したいなら、
    どういう得点の仕方でもいいから、どんなに科目間の難易度のバラツキがあろうとも、80%を確保する実力をつける
これを第一義にこれからの一年を過ごすことです。

まあ、理科の「得点調整」というのは、科目間での難易度のコントロールができていなくてすみません、という敗北かつ謝罪の表れです。真っ当な組織ならまずは謝罪会見、担当者は始末書かつ減給ものでしょう。
 来年度は「反動」で難易が逆転したりしないように、要するに、各方面からやいやい言われないように、しっかりやってほしいものです。

posted by Koujin Amano at 07:24| 入試制度

2023年01月24日

[171] やっぱりね、そうだろう? S&Bさんや〜

共通テスト得点分布からわかること
 今年も、駿台-Benesseさんから、共通テストの得点分布グラフが公開されました。
平均点を云々する議論では大した意味がないことは、難関大・医学部を志望する上位層にとっては常識でしょう。

まず、化学については、昨年の分析をそのままリピートしましょう。
2022/01/25に、このように記しています。
60点: 可 70点: 合格点  80点:優秀  90点: ほぼ神
 端的に表現すると、こうなります。これを入試として見ると、ごく普通、むしろまともと言えます。
一般的な大学入試では、合格最低点が70点くらいになるように、難易のレベルを取り混ぜて、うまい具合に点数がばらけて、全体の3割くらいが合格点となり、上から合格者を決めていくことができる、という作りが理想形だからです。

問題が易しくなると、上位層が密集して、本当の実力差が反映されず(運・不運含めて)、判定が難しくなります。
逆に、難しすぎると、白紙が続出して、これも狭い得点内に密集して、実力差が反映されません。
来ているようです。

グラフから試算するに、80点以上は10,000人前後でしょうか。化学選択者数は約15万人ですから、6-7%に当たります。90点以上は2000人前後で、2%以下です。9割取るには失点は2-3問に留めないといけないので、受験生としては「ほぼ神」との称号を与えてもよいくらいです。

では今年の分布グラフです。
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[ https://dn-sundai.benesse.ne.jp/dn/center/doukou/index.htmlより]

昨年と今年で、全体的に近接していますが、上位層は、ピッタリ重なっています。
なので、コピペで十分です。問題グレードは前2回で示した通りに似通っていましたが、分布がここまで重なるとは!
・・・ということで、難易取り混ぜた問題セットとしては、昨年と同じ、と先般指摘した通りになりました。

物議を醸すどころではない生物?!
化学と比べて見てみましょう。
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これはヒドいですね。歪な偏りです。
なんと、70点取れば、「ほぼ神の領域」です。
入試センターによると、標準偏差が14点ほどですので、40+14×2=68点まででほぼ9割の人が入ってしまいます。
 昨年「難化した」と騒がれましたが、初年度の2020年がヘナチョコすぎたからで、今年と線対称のようなグラフです。
易しすぎる問題セットは2020年のように上位層で差がつかないからよくないのですが、今年のようにここまで上位層が少ないと、逆にまた差がつかないものです。

 実は、本日、生物の問題を全部読み、解いてみて、解説を読んで理解しました。
受験の頃は、化学・物理選択者ではありますが、痩せても枯れても(?)、曲がりなりにも(^ ^) 医学部を出ていますから、生物学の先端研究については一通りの知識はあるわけで、こういう必要な知識とデータが与えてある設問なら解答可能なのです。(やってみてそう思いました)。
  まあ、さすがに、3,4の植物や6の魚類については、医学知識からは外れるので、ちょいと知識的に調べましたが、1の古細菌とか、2の高等動物の感覚細胞とか、遺伝子・DNAの話は、私が学生の頃から話題になり始つつあったトピックスであり、それが今やとうとう大学入試までおりてきたのか!!という感慨一入です。
 まして、5のショウジョウバエなんてのは、昔、実習と講義があったけど、今に至っても研究されているんだな・・・と。懐かしいもんです。ショウジョウバエについては、全ての遺伝子が徹底的に研究されているはずですから、仮にショウジョウバエネタだけで10年続けてもネタ切れにはならないでしょうね。

ヘナチョコさマシマシの物理
 昨年、文句つけておきましたが、今年はイチャモンつけたいほどにヘナチョコになりました。
GHSからの点数報告をみると化学が70点止まりなのに、物理は90点とかいうのがワラワラいて、なんじゃこりゃ??と思っていました。漢文→化学と片付けてから、ようやく問題を印刷してやってみました。
 途中からマジメにやるのがアホらしくなったので、コーヒー片手に暇つぶし気分でやってたら、あら?もう終わりかよという肩透かし感です。
 何一つ難所もなく、上手い!!と褒めたくなるようなところも見当たらず・・・。得点分布は、さもありなん。
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2020年の生物ほどではありませんが、平均点と離れて右にピーク値があります。
ヘナチョコぽかった2021年もその傾向がありますが上位層(赤)が増えて、平均点付近から下位層が減っています。
正規分布になるのは理想としても、これは失敗作です。昨年の方がましに見えてしまいます。

だから、GHSで、物理の解説編を作るつもりでしたが、ツマラナイので棚上げしてます。

さあ、共通テストも3回目となり、今回、生物と向き合ったおかげで理科科目でやろうとしていることが段々と見えてきました。
そのやろうとしていることを、頑張って実現しようとするほどに、この三教科の問題づくりがこのようになってしまう必然性も見えてきました。それについては次稿にゆずることにしますが、  
理科でやろうとしていることとは?、その結果として、物理がヘナチョコになり、化学、それにもまして生物が難しくなるのはなぜ?

まあまあ、答えを焦らず、自分のアタマでまず考えてみておいてください。《続》
posted by Koujin Amano at 17:33| 体系化学

2023年01月21日

[170] どこよりも早い!! 2023共通テスト化学 解説講義 <後編>


実際やってみましたが・・・
  今年の化学は高得点が取りにかったようで、GHSではトップクラスで82点が最高です。だから70点(ともに得点調整前)で合格点といってよいでしょう。実際、物理で95点,100点という実力者が、化学は73点,74点といって悔しがっているので、
 「どこがそねーに難しかったんじゃろ?」
と知りたくなり、今年はかなりマジで時間も気にしながら解いてみました。

 昔々・・・私が受験生だった頃のセンター試験は、40分で解いて、2回くらい見直しして・・・という作りであり、上位層なら90点以上とらないと恥だよ・・・なんていう感じでしたが、前編で説いたように、ここ三、四年は、70点くらいで合格点と言えるような難易取り混ぜての作りとなっており、要するに「まともな入試問題セット」となっています。

 さてさて、昼休み、それなりに集中して(?)休まずにやって、60分で丁度くらいの手間と分量でした。2-3箇所をちょっと見直すくらい暇しかありませんでした。といっても、化学ADのスキルをちょいちょいと活用して、スキップ&ワープを何度か敢行した結果(場所については、解説編を参照のこと)です。ふつうの受験生は、解ききれないか、そもそも手付かずの問題が少なからずあったようです。
  再掲します。

  定量          9問         32点     [A:16点,B:13点,C:3点]
その他        4問         13点
  
「その他」というのは、化学ではない算数・数学の処理ですが、それも併せると13問、45点分の計算を要求されています。
もっとも、算数計算はすべて、数値がキレイになるように配慮されていますから、その面での負担はないのですが、ADレベルを薄めた問題も複数あり、立式に手間取る、ないし、立式できない問題が複数あったようです。
 まあ、でも、化学ADを学び、体系化学的に立式すればスイスイと解けますが・・・(解説編を参照)。

・・・あー、自己採点は97点でした。Aクラスの計算は余裕で正解したんですが、まあ、往々にしてあることですが、なんでもないBクラスの計算問題で油断して、三つ目のハードルに気づかず(最終的に何の量を求めるかというチェック漏れ)、答えの値が半分になってしまったのが痛恨のエラーです。


化学ADを薄めたサンプル問題・・・
  では、例によって、具体的な問題の解説を通して、学びのポイントについてコメントしておきましょう。
[全問題の解説については、電子ブック版で公開しますので、こちらを参照してください。]

 問題例1  「 ついに出たっ! 」というか、「おいおい、これは掟破り。やっぱ反則だろっ!!」という 問題

第5問
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 言わずと知れた、ハイレベル受験生にとってのヤマであり超えるべき壁の一つ、「チオ硫酸-ヨウ素滴定(ヨードメトリー)」の計算問題です。体系化学ADの授業では、夏期期間でしたか、Theme8,9の2回に渡って20問以上演習したので、GHS生にとってはお馴染みのはずですが、普通の受験生にとってみれば、「これは何?」「意味がわからない?」と手付かず状態だったことでしょう。

 しかも!!, 後半、Theme9の方の問題です。まあ、それでもADの難易度からすると、例題レベルで数値もキレイなので、フォーマットに従って、ささっと立式して、スイスイと解けばよい「大したことない」問題ですが・・・。

 でもこれは、従来は、国立二次試験や難関私立に出るエリアの問題ですから、一次試験で出すのはまさに「掟破り」、前代未聞・空前(絶後ではない)のことです。まあ、とりあえず「これからは、こういうのも遠慮せずに出すぞ!!」という宣言だと受け取っておきましょう。

・・・・つまり、昨年にも増して、体系化学とADの学びが遺憾なく発揮できるように作ってくれているんだな、というGHS的には実にWelcomeな傾向です。


化学AD Theme9では、還元剤の場合のヨードメトリーについての計算フォーマットを与えておきました。

試料の還元剤m I2→ 2I- ・・・・ 

                                          

                                           I+2Na2S2O3Na2S4O6+ 2NaI                                              


 試料は還元剤として、ヨウ素と反応します。両者間の物質量変換係数‘×m’は反応ごとに異なります。

 反応で消費されたヨウ素の残りをチオ硫酸ナトリウムで滴定し測定します。

[Imol −試料物質mol×m]×2価 =チオ硫酸ナトリウムmol×1


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 化学ADにおいては、このように立式は1行で済み、まさに「一刀両断」です。
 ちなみに、問題文中にある4.80mLという数値は、不要です。実験操作中の事実を書いてあるだけですが、これもヨードメトリーの実験操作についての学びによって、平然と「無視」できるようになるものです。




 問題例2  AD レベルってほどではなく、どうやっても解けそうだけど体系化学的にスパッと解こう!!という問題
第3問  問3

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 まずは、情報を仕分けしておきましょう。
・1族 Li 6.9 ,Na23,K39     1価
・2族 Be9.0,Mg24,Ca40   2価  ☞たいていBeは頭数で答えにはならないが…
・塩酸と反応: 全て,水と反応: Be,Mg以外全て  ☞絞り込むための情報ではなく確認事項。つまり解く際には役立たず。



反応は
・1族  ex. Li + H2LiOH + 1/2H2 , Li + HCl LiCl + 1/2H2                              

・2   ex. Ca + H2Ca(OH) + H2 , Ca + HCl CaCl2 + H2

いずれも、水素発生molは、×1/2,×1 の関係です。
・ グラフの横軸に注意…・質量mgでありmolではないので、価数だけでYの側が1族だとは決められません。
原子量によっては、どちらもX,Yになりうるからです。
つまり、w[mg]v[mL]の関係は、物質量変換係数と原子量がパラメーターになるということです。
グラフはともに比例関係を表しているので、y=●xという関数式になるはずです。
例によって、一般的に化学計算式を作って関数化すればよい・・・と方針を決めます。

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グラフの両軸の単位への注目→比例直線の作図→原子量と価数の二つで傾きが決まることに気づくこと→データ読み取りと入力計算→原子量による適否の判断+反応の確認
  ・・・と幾つものステップを踏んで解決しなければならないので、解法の方針を定めるための時間を含めて、解き方によってはかなりの時間を食う問題です。
 もちろん、高々6個の元素であり、m=1と1/2ですから、グラフの値を一つ読んで、当てはめていけばなんかできるものですが、正解できなければ時間を浪費するだけの怖い問題です。しかもこれだけやってたった4点ですから、時間的コスパは最低です。こういうのは配点を増やして、段階的に誘導設問にして部分点が取れるようにすべきですよ。
  体系化学の演習では、一般的な化学計算式の立式→関数化という流れは何度も演習してきていますから、ここでもその威力を発揮して、このように一気呵成に解決します!!

                          

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posted by Koujin Amano at 10:52| 体系化学

2023年01月19日

[169] どこよりも早い!! 2023共通テスト化学 解説講義 <前編>

例によって、異例な 
 先日の共通テスト・化学の問題分析に加えて、解説編を作ってしまいました。
 どこから頼まれたわけでもありませんが、共通テストになってから問題のグレード分析をやるようになりました。
センター試験の末期から共通テストにわたって、そういう分析や解説を書く気にさせてくれる難易度にアップし、GHSの『体系化学』カリキュラムに沿った出題が増えてきた(?!)ので、実際、授業・テキストとの連携が良くなってきたので、それを検証する意味も込めての解説編です。

 実際、翌火曜にマジメに解いてみて(と言っても勤務の合間の昼休みですが)から、実戦的な対応も含めて解説を書きました。それから、「世間一般の解き方ってどんなん?」と思ってて大手予備校のサイトをのぞいて見たところ、解答速報(これは発表されるから速いのは当然)はあるが、TにもKにもSにも・・・どこにも解説はまだアップされてなくて、発表された解答を貼り付けた以外は、「問題分析」とかいう概説、つまり「具体性のない感想」止まりでした。あんなの、何も言わないに等しいでしょ、って。
大手となると、各科目の解説の足並み揃えて、それ相当の会議など開いて協議・確認して、一斉にアップする・・・となると2-3日ではできない仕事ですから。

 とりあえず、この月曜日に国語・漢文の解説を書いてアップしておきましたが、その後、化学に取り掛かっての配信です。順次配信してOKいうのはGHSならではのフットワークの良さです。物理担当の田川講師による解説編も同時進行中です。


まずは傾向分析 
 よく、「去年よりやや難化」とか「平均点はやや上昇か」とか、「グラフやデータを使って解かせる問題が増加」とか、何の参考にもならない傾向分析ばかりです。そんなの、分析しなくても受ければわかることだし、昨年との比較は受験生にとって意味ないし、来年度の受験生の参考にもならないわけで。まあ、大手だと(昔々K塾におりましたので)少ない字数制限で速攻で書くように依頼されるので、大したことを書けないのですよ(と弁護しておきましょう)。

とりあえず、結論としては75点を合格点とする、理系の化学一次試験としては適切、ということです。もっとも、それは昨年度の分析結果と同じですから、要するに、共通テストが目指しているのは、「中堅私立医学部の一次試験」としても遜色ない難易度と出題範囲の試験ということでしょう。

 何度か説いたことですが、歴史をチラと振り返れば、1980年代から共通一次と90年代のセンター試験にかけて、国が行う試験としての優等生的遠慮と高校の現場への配慮と、各方面からの批判をかわそうとする忖度によって、ずって、「易しい試験」作りをずっとしてきました。だって、「私立大でよく批判されている難問・奇問をなくす」という錦の御旗がありましたから、早々にこの旗を降ろすわけにはいかなかったのです。
 だから、平均点は60点くらいを目安にする、範囲は文理共通にする、ということに縛られて、履修範囲の1/2以下での問題作り。
だから、上位受験生であれば、60分の試験時間は余って仕方なく、かつ、90点以上は当たり前、というものでした。
(ちなみに、これは自画自賛ですが、私が合格した年は、化学は40分で終わり、ゆっくり見直して100点を取りました! ドヤ)

ただ、これでは、ここ10数年で難化してきた、私立医学部の試験としてはヘナチョコすぎます。「それじゃウチの選抜には使えませんね、国の試験に参入するのは嫌だ・・・」というような大学の声もあったことでしょう。文科省の悲願は国公立だけでなく、私立大も全て参加して「真の意味の共通テスト」を実現することですから。

 そこで、大義のためには小異は厭わず、まずは文系と理系の理科を切り離し、理科基礎を作ることによって(2015)、理系は段階的に広げて全範囲とし、難易度も上方へと段階的にシフトしてきました。
 したがって、昨年や今年のような形式と内容と難易度が、ほぼ到達点、完成形式だと思われます。

 再度、述べますが、合格点が75点というのは、テストとして実にまともな作りであり、実力によっていい感じにバラけて分布することで、実力を反映した選抜を容易かつ適正にするものです。 

 ちなみに、本日の中間集計発表では、
   化学49.95点(前回47.63点)
ですので、難易度は昨年と同等ということの傍証です。
 50点を真ん中にして、それ以下の得点層の方に偏移し、80点以上の上位層が少ない分布(判明後に掲載予定)になっていることでしょう。「文理共通」という理想を崩せず、共通一次以来長年にわたって、理科の平均点の下方圧力であった文系(悪意はないですよ、事実であり、統計です)を切り離して理系だけの化学にしたことで、問題づくりの幅が広がり、要するに「まともな入試問題になった」と言えます。
 まあ、つまり『体系化学』一冊、丸ごとが範囲になっただけです。当たり前のことですが、入試化学は一つなのであって、センター試験用とか私立医学部用とかの化学なんていう設定こそがインチキ、マヤカシでしかないわけで・・・。


設問グレードと配点の分析 
 「問題分析」は、まずは設問のグレード分けと点数配分を仕分けすることにしています。

 ちなみに設問数は、29です。単純平均では、一つあたり2分です。とはいえ、実際にやってみましたが、それなりに手間がかかるものもあり、時間的にはあまり余裕はなく、かつてのように、ゆっくり見直す時間が残りませんでした。
 そのため、求める数値のチェックミスがあり、満点を逃し97点でした。(その箇所については解説編を参照)
 しかも「グレードA」の問題のいくつかは、化学アドバンスのスキルを使って、スキップ&ワープ解答をしましたから、ふつうの受験生にしてみれば、全問を解くこと自体が時間的に困難であったのではないでしょうか。

体系化学のカリキュラムから、問題のグレード分けは以下です。
C:  一つの化学知識、ワンステップの計算で、速攻で解ける問題。ここで基礎点と時間を稼ぐ。
B: 複数の化学知識を併せて解く。計算はハードルが二つ。標準問題レベル。
A2: Bの少し上の知識や、さらなるハードルがある「差をつける問題」
A1: 化学ADレベルで演習している計算問題。ただし、ADレベルから見ると薄めた問題。例題のレベル。

このグレードで分類すると、

問題数 配点
C          9         29
B        14         49
A2        4         14
A1        4           8

となりました。つまりAは手付かず、Cをほぼ確実にとって、 Bがほぼ半分取れるとすると、ほぼ平均点の50点前後となります。
 昔々の易しかったセンター試験の頃は、このBとCの比率が逆でした。だから、平均点は60-65点くらいになり、しかもAレベルの問題が少なかった年は、平均が70点になったりしたわけです。

では、体系化学的に、定量と定性に分けてみましょうか。
 問題数 配点
定量          9         32     [A:16,B:13, C:3]
定性        16         55     [A:  6,B:29, C:20]
その他      4         13

「その他」というのは、「化学の計算ではない、算数・数学的計算」のことです。(具体的には解説編参照)
すると定量化学、要するに計算問題はグレードAが最多であり、定性問題のようにスイスイとは行かないので「難しい」と感じるわけです。もし、Aの定量・計算問題に手も足も出ないとすると、実質84点満点になります。さらに、定性のAも得点できないと74点満点です、上でも述べたように、平均的受験生が、この状態でBを半分とれたとすると、-23点で、平均点50点に下がってしまうわけです。要するに、このようなグレードと配点で構成されたセットになっているのです。昨年度の分析を引用し比較してみましょう。

2020  32個の設問   A 32点 : B 13点 : C 55点    平均点 54.8点  センター試験最後
2021  29個の設問   A 18点 : B 44点 : C 38点     51.0点  共通テスト1
2022  30個の設問      A 33点 : B 43点 : C 24点               47.6点       共通テスト2            
並べると
2023  29個の設問      A 22点 : B 49点 : C 29点      49点(中間暫定) 

共通テストになってからはほぼ同程度のグレード比率であり、同程度の難易度だということがわかります。

・・・・では長くなりましたので、問題についての解説・講評は、次の稿にゆずることとしましょう。

posted by Koujin Amano at 15:00| 体系化学

2022年12月26日

[158] 〇〇に行って来ました <後編>

人形峠より〇〇
・・・と前編で、人形峠のウラン施設についてここまで書いて来ましたが、でも実は、もっと行きたい場所がその近くにありました。とりあえず、百聞は一見に如かず。このもの達です。


IMG_2453.JPG  ペン立てです

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単なる色付きのガラスではありませんよ。
‘ウラン・グラス’です。この色は微量に含まれるウランによる発色です。
「ウラン」と聞くと、放射能大丈夫 ! と危険視するのがふつうでしょうが、科学的にも化学的にも論理的にも間違いです。
自然にはK等による放射線のバックグランドがあります(医学部で実習があります)が、販売している以上、それよりも低いのは当然です。


燃料としてのウランは濃縮してあるから危険なのです。
そのレベルが漏れたからこそ、福島原発の周辺は立ち入り禁止になったのです。

実際、前回書いたように、人形峠にはまだウランが埋蔵されていますが、この付近では、その自然放射量は常時モニターされていて、自然放射量よりも低いものです。でないとその辺りは近づけない、住めないはずでしょう?

どんな薬でも飲みすぎると毒になります。睡眠薬はある量からは致死量となります。
ビタミンも、過剰に摂取すると副作用が出るものがあります。
いやいや、醤油だってコップ一杯一気のむと死にかけるくらいに具合が悪くなります。
・・・戦時中、そうやって徴兵を逃れようとした奴がいる、昔、ジイ様が話しちょりましたな・・・・

まま、とにかく、日本で唯一ウラングラスを製造している工房が、人形峠から少し下ったところにあるのです。
ウラングラスは、近世ヨーロッパでは王室御用達の高級お宝ガラスでした。工房にはそういう展示コーナーありました。

さてさて、話はこれからです。ただのキレイなグリーングラスではないのですよ。
そこは流石に、ウランなのです。紫外線(ペン型ライトを併売してます)を当てると、

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蛍光を発します。これがなんとも言えずキレイです。
もちろん、太陽光の紫外線にも反応しますから、日当たり具合によって発色が違うわけで、実にお洒落でラブリーです。

食器棚に置いていると透明に近くなりで目立たないのですかせ、冬の朝日を当てると光彩が増し増しになります。
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ちなみに、三つで20,000円ほど。
他のグラスに比べて明らかに高価なので、何人か他に訪問客がいましたが、まあ、こういうことを魅力的に思えないものなのでしょうか、購入している人は他にはいませんでしたね・・・

おまけ
さてさて、目的を無事達して、岡山市内への帰り道、道路沿いのスペースに何か立っていました。



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ん? もしや? まさか?  近づいてみましょう。


IMG_2410.JPG   「注意100倍 安全運転」  みなづき会

お前がいうな!!       注意そらしてるの、ぜーんぶお前だよ!!


???誰が、一体、何のために、しかも、周りに注意を引くようなものが何もない、寂しい場所に???
どんな組織? 秘密結社かな。でも、まあ、いっか〜。 

では、国体のネーミングを「晴れの国おかやま国体」とするほどの晴天のショットで〆にしましょう。

岡山城近影
IMG_2418.JPG   


後楽園から見晴るかす岡山城
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《了》

posted by Koujin Amano at 15:33| 医学と医療

2022年11月10日

[157] 〇〇に行って来ました !

第2回 実力テストを前に 
 今週は、GHSの第2回の実力テストのため授業はなし。化学のテスト範囲は全体に及ぶので、まさに現時点での生徒の仕上がり度を測るテストになり、例年、合格可能性をそれなりに反映するものになります。
 このテストを授業進度の一つの目安としていますが、今年は、先週までに、
・定量化学テキスト 終了
・有機化学テキスト 終了
・定性化学テキスト Part4 無機分野まで終了 (Part5は有機化学)
であり、テストを前にして、全生徒を対象とした授業は一区切りできたことになります。

 また、化学アドバンスは、事前答案提出できる者に参加者を限定していますが、すでにVol.2が終了し、早、Vol.3のTheme12 二段階電離平衡を終えたところです。結果オーライのところもあるのですが、よい所で良い区切りを迎えられています。


学術大会 in Okayama 
 医師になると、自分の専門や担当に関わっての「学会」に登録し、学術大会(これも「学会」年1度)や研修会などに参加して、講演やセミナーに出席して、単位や資格を取得する・・・それをずっと続けることになります。
 今回、その学会が岡山市で行われたわけですが、行くか行かないか葛藤でした。
「長野から岡山は遠いしなぁ。特急しなの号で名古屋へ、新幹線で、合計5時間か、んー・・・」
「車で行くと600kmか。キツイな、んー」
「岡山って何がある、んー、これとっいって・・・モモタローときび団子しか浮かばねー」

まあ、かく言う私は、山口県人ですから、母が存命のうちは、年に1-2度は車を運転して1000kmの行程を往復していたものです。そこからすると、通過点ですから、距離はまあ良いとして、でも、立ち寄ったことはありません。

・・・あー、姫路には立ち寄り、姫路城を堪能しました。広島の宮島にも行きました。でも岡山はスルーでした。

コロナ時代になって、「学会は現地に行くのが当たり前」という慣例が崩れ(だから東京・横浜、そして福岡・神戸・大阪・京都・仙台・札幌とかの大都市開催が普通でした)、Web参加(後日)だけ(だから両方参加も可能)ができるようになったこともあり、大都市の大会場出なくても開催できるようになったためもあるでしょう、今回は、岡山・・・だからWeb参加で済まそうか・・・と思っていたのですが、岡山に行ってみたい場所を発見してしまったのです。

そんなん、倉敷のアイビースクエァだろって?  
いやいや、完全に外れです。
 ちなみに、京大経済の学生時分、ゼミ主催の会社訪問で川崎製鉄に行った折に、立ち寄ったという微かな記憶がありますが、だからというわけではありません。一般にはお洒落な観光スポットなのでしょうが、今の私の興味を引く場所ではありません。
 だったら、岡山城や後楽園の方が、歴史好きとしてはまあまあ興味あるものですが、それも今回行ってみたい場所ではないです。
・・・ホテルがすぐそばだったので、地元人みたいな風情で早朝散歩に行きはしましたが。

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           [岡山城 朝陽を背景に 2022/11/05]

〇〇に行って来ました! in Okayama 
 学会受付は金曜日の午後からでしたので、木祝に前日入りして、午前の時間を利用して、文字通り足を伸ばして、「人形峠」に行って来ました。すると、「えーっ、人形峠は岡山だったんだ、へぇー」という人は多分希少です。
「何峠? 人形? 何そんな変な地名?!」っていう人ばかりです。
でも知る人ぞ知る、 人形峠は、日本唯一のウラン鉱山です、いや、だったというべきで、すでに閉山後の処理過程にあります。

 私が中学生の時の社会の地理の教科書や問題集で、「人形峠=ウラン」という知識を覚えました。(もう、今の教科書にはないです)
さすがに、岡山(と鳥取)の県境にあることまでは覚えてなかったのですが、今回、その事実に気づいてしまい、距離を測ると、車で一時間半もあればいけることがわかり、俄然、行く気に傾いたというわけです。

施設見学の予約ができます
 学会受付は金曜日の午後からでしたので、木祝に前日入りして、午前の時間を利用して、文字通り足を伸ばして、「人形峠」に行って来ました。正確には、
日本原子力研究開発機構(JAEA)という全国的国立研究法人の一部門である、
研究開発拠点

「人形峠環境技術センター」を訪問しました。毎週、水曜日と金曜日限定で午前は10:00-11:00  今回のスケジュールにピッタリはまる!! ということで、早速施設見学の申込書を書いてメールで送るとOKの返事が来ました。

スクリーンショット 2022-11-11 9.28.20.png
 岡山県といっても、鳥取県との県境。会場の岡山市駅からは県を縦断する!と思いきや、全130kmほどの距離のうち2/3は高速道路で繋がっています。あとは一本道。しかも、「日本唯一のウラン鉱山」という色々な意味でデリケートな施設ですから、山道といえどそれなりに整備されているものです。まあ、今やすっかり信州人ですから、山道・雪道も慣れたもんではありますが、それでも念の為、前日、津山まで移動して宿泊。予想以上にスイスイと一時間も前に着いてしまいました。


 左下が駐車場と入り口で、ここで待機していると、施設案内担当の方が迎えに出てくれて、スライドを使った30分ほどのレクチャーの後、施設内を運転手付きバス(職員の送迎にも使うそう)で、東京ドーム12個分という敷地を巡り、かつてウランを採掘した坑道にも入ることができました。
施設内、写真撮影は禁止ということなので記録はありませんが、ワタシ的には大変面白かったです。

お話によると、小中学校とか、高校の部活とか、大学の研究室とか色々な団体が来るそうですが、はい、その日は1人貸切でした。
そうです。説明担当者(専門家です)もバスも独り占め状態で、「なんか、ワりーなー」と心の隅で、しかも、かすかに思いつつ、質問したい放題でしたので、遠慮も躊躇もなく、素朴な疑問から物理的マニアックな疑問まで、なんでも即座に答えていただきました。


人形峠・ウランの「?」
Q. 「中学生の時、日本で唯一のウラン鉱山と教わったが、なぜここでだけ採れる? 日本では他には採れないの?」

→日本でのウラン埋蔵量は推定6600トン。たとえば、岐阜県の東濃鉱山(土岐市)には人形峠より埋蔵量は多い。
ただ、全国的な調査によって、人形峠のウランが「奇跡的」に地下の浅い地層にあり掘り出すのが容易な点もあり、最初の鉱山と濃縮処理等の研究施設として選ばれた。

なーるほど。「唯一」という意味は社会的政策なものであったかと。1960年頃から「これからは原子力の平和利用」としての「原子力発電所の実現」に向けての、ウラン濃縮・処理等の技術的確立に向けて、試験的・先駆的な研究を行う場所だったわけで、そのためにはまとまった形で存在し、かつ、ウラン採掘がなるべく容易であることで、唯一選ばれたのです。
 そして何より、ウランを掘り出すことよりも、ウラン鉱石からウランを取り出し、濃縮して燃料とすること、かつ、そのあとの処理サイクルの確立という技術研究が目的だったのです。

→1959年から2001年までに採掘された鉱石は約8万6000トンで、濃縮され取り出されたウランは84トン

ウランって資源のない日本にもそんなにあったんだー、すごーい、なんて思いがちですが、これでは採算に合わないというのは、受験地理の知識にも通じるでしょうか。

→ ウランの世界の推定埋蔵量は 2003 年の調査で、約 459 万トンと推定されている。
 埋蔵量は1位 オーストラリア(23%)、2位 カザフスタン(18%)、3位 カナダ(10%)  4位 南アフリ カ(9%)・・・

日本のウラン埋蔵量の約 6600 トンなんて、世界規模からすると、0.1%程度の極少量なのです。

→ウラン鉱石を製錬し、六フッ化ウランに転換した天然ウラン(ウラン 235 の含有量が 0.7%)の年間輸入量は 490 トン(2005)。

人形峠数十年で84トン VS   年間490トン これも比較にさえなりません。だから輸入して濃縮するわけですが、すでに濃縮済みのウランの輸入も主にアメリカからですが、合計約900トンもあった年があり、まさに桁違いです。  

かくして、人形峠のウラン鉱山とその処理施設は、後世に影響を残さない形で閉じるための処理プロセスにあります。
ただ、それが完全に終わるという目処ははっきりとはついてないようで、少なくとも今後何十年かは、この施設見学もまたであり続けるのかと思いました。(でも次はないけどな)   <前編・了>   

posted by Koujin Amano at 12:17| 医学と医療

2022年10月13日

[156] 続 体系化学 みんなの覚え方 2022  

化学アドバンスの進捗
今週の授業で、Theme12 緩衝溶液の演習に到達、vol.2が修了します。
有機アドバンスも、オンデマンドで今月から開始しました。つまり、授業の時間を決めずに、各自のペースで、問題配信→答案提出→解説授業配信で進めて行くわけです。
  Zoomで授業を録画するようになってから、思いついたやり方です。長野校の生徒をモニターとして先行授業を行い、それを30分くらいの区切りで、1〜2問ずつで配信するわけです。Theme2に入ったところですが、有機化学の答案の添削は手間がかかるので、授業前に沢山の答案をチェックするのは大変というか無理です。それより、ポツポツと出してくれる方が、丁寧に見ることができることがわかり、予想以上にこのスタイルを気に入っています。


<陰イオン化傾向> 新バージョン・コンテスト 審査員特別賞の発表
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 《課題

電気分解・陽極  陰イオン化傾向 (陰イオンの安定性と電極の変化)

NO3- > SO42- > CO32- > OH-  > Cl-   > Br-  (> Ag > Cu 電極溶出

審査評価ポイント
@旬のネタではなく、時代を越えて、永らく理解可能であるか
A居住地(少なくとも国内で)や、男女の区別なく幅広く受容可能であるか
B設定状況がイメージしやすく、絵や四コママンガにでも書けそうか
C口に出してみるとリズムや響きが、何だかいい感じであるか
D語呂合わせに・無理矢理・強引・不条理等はつきものだが、それを補って余りあるプラスがあるか、許せてしまう魅力的要素があるか
Eなるべく短い文字数の中に適切な情報が凝縮されているか。つまり、語呂合わせに関係ない文字がいかに少ないか。
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・・・ということですが、『体系化学・改訂版』に載せるにはそれなりの制約があります。
特にスペースの問題で、コラム的に載せるには、説明や解説が長いのは向きません。
でも、そんな制約を取っ払ったところにも傑作があるわけで、これから順次、適宜、随時紹介します。
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エントリーNo.19  

   ニトリの タンス  衆議院どう

NO3-  SO42- CO32- OH-      Cl-   BrAg   Cu   

にと 硝酸(nitrateより)  くろ 塩化物(chlorideより)

本人解説:国会議員の人がニトリに買い物に来て、店員さんに「新作の黒いタンスなら衆議院も合いますよ」と勧められているところです。硝酸イオンと塩化物イオンに英語を使ったので若干無理矢理感がありますが、逆に言えば陰イオン化傾向を覚えると同時に硝酸と塩素の英語を同時に覚えられるというメリットがあります。

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…これまでは、私の一存というか、好みだけで決めてきたのですが、今回は力作揃いで、甲乙つけがたく、全部気に入ったところがあるので、人気投票もやってみました。そしたら、票が分散して、決定打とならず・・・。そこで、上記の作品以外も、このブログでも取り上げよう!! と思った次第です。

1番目は、GHS物理担当の、田川先生のツボをも捉えた作品。「臭素と銀で衆議院。このワードに黄金の輝きを感じます。」と絶賛。
「臭素と銀」から「衆議院」というの思いつきが、本当にクダラナイね〜。問題は、どうやって、「衆議院」に持って行くかだが、ここで「ニトリ」と来た。まあ、この内容ではニトリからクレームは来ないだろうけど、最初にちょっと気になったのは、評価ポイントの@とAは大丈夫かということ。
そこで、本人に直接聞いてみた。

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審査コメント「臭素と銀」から「衆議院」へいくとは、もう変態を通り越してスゴいと思うぞ。くだらなすぎる。これぞ語呂合わせの醍醐味なり!! で、ニトリってローカルで通じないんじゃとの危惧あり、以下、質疑応答


Q「ニトリって、全国の人に通じるのかい?」

 ・・・・・・調査・・・・・

A「ニトリは全国に801店舗を展開しているうえに海外にも93店舗あるそうです。なおインテリア業界では売上日本一位です」

Q「そうか、新潟資本は、そこまでなっていたか。創業者が「似鳥さん」なんだよ。だから店舗は長野と新潟くらいかと思っていたよ。その点クリアだな。

 で、ニトリに行くのは議員秘書だな。こう言うパシリはぺーぺーの秘書の仕事。議員会館の議員の部屋に入れるんだな。でも、革張りの椅子とか書棚でなく、タンス?。ああ、きっと大臣になった時のために燕尾服とかいれておくんだな?」

A「国会議事堂や議員会館に納品される家具は代々決まったメーカーから納品されるそうです。(徳田家具とか出てきました)なので物品担当の議員秘書がニトリへ行き、漆黒の重厚感のある立派なタンスを見つけます。そこで店員さんはここぞとばかりにアピールをするわけです。

 「こちらのニトリのタンスの黒、ぜひ衆議院のお墨付きにいかがですか?」

名称未設定.jpg

という感じで。やはり売上を上げている企業なのでさらなる知名度と名誉を求めて国会でも使用してほしいということでしょう

Q「まあな、議員は選挙があるから、縁起の良いものとか、誰かのお墨付きとか、開運グッズが欲しいものだわな。」

A「黒だけにお墨付きってことですね!」

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 まっ、ということでニトリ問題は一応クリア。「ニトロ+硫酸」で「ニトリ」というのもか・な・りヤバい Σ( ̄。 ̄ノ)ノこういうクダラナイことも、本気で考えてくれるってのは、私の視点からは、実に立派なもんだ。
 でも、最後に言いたいことは、逆に、徳田家具が色々な点で気になるってこと。   《続く》
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posted by Koujin Amano at 13:26| 体系化学

2022年09月22日

[155] 体系化学 みんなの覚え方 2022 

みんなの覚え方 ヒストリー
『体系化学』には、処々に‘寄り道的な記述がありますが、「語呂合わせ記憶法」については、二つあり、
「3価の陽イオン3種類」と「陰イオン化傾向」です。
これは、『体系化化学』がまだ、内部テキストだったころですが、前者は、授業中にT君が思いついたのを採用したものです。それを受けて、「陰イオン化傾向の新しい覚え方をみんなで考えよう!!」とGHS生みんなから募集したのが「みんなの覚え方」コンペの始まりです。
 ちなみに、私が代ゼミ時代に知った覚え方は、
     昇龍潭の水は遠州灘にあり
といういかにも昭和なフレーズ。「鯉が滝登りをすると龍となる」=昇龍潭です。そこから遠州灘に飛ぶシュールさは一目置きたいところですが、いかにも古くさいので、現代の若者の感性で新しいのを作れないかな、と考えついたわけです。それに、Ag,Cuが陽極で溶けるという点も足りませんし。

Ag,Cuまで入れてのコンペ。応募作は、20個位あったと思いますが、やたら「昇龍拳」ってのが多かったのです。
私は、結局ゲームにはハマらなかった側なので、何のことかわからず生徒に聞いてみると、
「ストリートファイターで使う必殺技です」と。カプコンが1987年に開発・稼動した2D対戦型格闘ゲームで90年代はかなり流行っていたようです。幸いながら今に至るまでゲームとしては進化しているようですが、当時、そのゲームがいつまで続くかネタとして持つか未知でもあり、何よりゲーム好きでない私の心に響かず、そこに頼らなかった二つが採用されたわけです。

     名称未設定.jpg


そうしたところが、まったく予想外に鈴木園子さんが早逝してしまったのです。
でも、今や「鈴木園子って誰?」となる人の方が多いことでしょう。
それもあって、改訂版に向けての準備の一つとしての「みんなの覚え方2022」となったです。

「美白の女王」と呼ばれたのが右の写真。
若い頃の写真は今回、私も初めて見ました。端麗な美人ですね。
実業家、料理研究家とかを経て、当時の「ガングロギャル」に対抗して美白化粧品を開発、「美白」で真っ白なメイクでよくテレビに出てきており、インパクトは大でした。
12月5日、故・鈴木その子20回目の命日を迎えます【SONOKO ...

「美白の女王」として名を馳せた鈴木その子さんは、レストラン経営や講演執筆活動、テレビ出演などの合間をぬってパリコレクションのため渡仏し、帰国してまもなく病で倒れ、そのまま急逝、2000年12月5日、享年68歳とのこと。

『体系化学』の頃はまだ記憶している人もいたので、そのまま掲載したわけですが、さすがに20年も経ち更新すべきかな・・・というところです。


有機化学では秀作続出
 その後、「みんなの覚え方」コンペは、2008『体系化学』の後、有機化学分野でGHS内で不定期に開催(まあ、要するに私の気まぐれですが)して、2009「カルボン酸」2010「ジカルボン酸」2012「油脂フォーマット」そして2015,2016「アミノ酸カスケード」と積み重ねてきました。
回を重ねるたびに、審査ポイントとか、得点付き投票とかのシステムが追加され、各テーマで、ずっと愛用されるグランプリ作品が授業を通してGHS生に紹介されてきました。
 これらについてはいずれ、何かの機会にお目にかけることもあろうかとは思いますが(未定)、そして本年、満を持して「陰イオン化傾向」の更新へと舵を切ったのです。鈴木園子さんが亡くなってから20年余ですから、もっと早くやっても良かったとも言えるのですが、なんか、急に、なぜだか、やりたくなったんです。
 夏季期間、8月頭に思い立って募集し、一次審査、参加者からの人気投票も経て、ようやく、ついに!! 改訂版に収載する予定の三作品が決まりました。でも、それはここで公開すると意味がないので、それ以外のお気に入り作品をここで紹介します。
・・・・というのは、『体系化学』に掲載するとなると、長くても1ページ以内に収まらないといけません。だから、簡単な紹介文だけで、すぐにそのイメージが浮かびかつ、短いフレーズでもリズムよく覚えられる・・・というものを重用したからです。
これに対して、個人的にはとても気に入っているんだけど、解説が長い! (解説は私が書いています)、長すぎる!!という理由で選外となったものが少なからずあるのです。
だから、このブログ上なら長くても、写真付きでもOKだろうということで、紹介する次第です。


陰イオン化傾向 みんなの覚え方2022  審査員優秀賞(要するに私が気に入ったということ)
        GHS体系化学 みんなの覚え方2022  
      <陰イオン化傾向>新バージョン・コンテスト
 《課題

電気分解・陽極  陰イオン化傾向 (陰イオンの安定性と電極の変化)

NO3- > SO42- > CO32- > OH-  > Cl-   > Br-  (> Ag > Cu 電極溶出

審査評価ポイント
@旬のネタではなく、時代を越えて、永らく理解可能であるか
A居住地(少なくとも国内で)や、男女の区別なく幅広く受容可能であるか
B設定状況がイメージしやすく、絵や四コママンガにでも書けそうか
C口に出してみるとリズムや響きが、何だかいい感じであるか
D語呂合わせに・無理矢理・強引・不条理等はつきものだが、それを補って余りあるプラスがあるか、許せてしまう魅力的要素があるか
Eなるべく短い文字数の中に適切な情報が凝縮されているか。つまり、語呂合わせに関係ない文字がいかに少ないか。

さて、どんな、ぶっ飛んだ、笑える作品が出てきたでしょうか   《次回に続く》
posted by Koujin Amano at 12:16| 体系化学

2022年08月22日

[154] 虹を見たかい

雷雨のスキマの置き土産
 私の住む長野市でも、長きに渡る猛暑が覆いかぶさり強烈な日差しと、昼間の30℃超の気温、そして予期せぬ雷雨というパターンに度々遭遇します。

 上昇気流によって発生する雷雲は縦に発達するのでしょうか、職場を出るときは、前が見えないくらいの土砂降りかと思って10数km移動して帰宅すると、道路がまったく濡れていない!! などということも。だから、大雨に出会ったら、その中を傘をさして足元浸かって頑張って走るより、しばし佇んで通り過ぎるのを持つ方を選ぶことが、時には得策。
 雨雲が切れれば、すぐに晴れ間に変わる。そんな、つかの間のどしゃ降りのあとには、我が家から虹が見えることがよくあります。しかも・・・
IMG_2345.JPG


二重の虹が現れました!!
実は、長野に来てから、すでに何度かは目撃している光景です。
きっと善光寺平の複雑な地形や、空気の層の精妙な重なりが織りなすのであろう自然の「置き土産」でしょう。・・・もちろん、この後は、気温がぐっと下がり、エアコンなしで快適な夜を過ごせたというのは、長野的にはよくあること。京都に4年、その後、東京には17年くらい住んだから、この有り難さはよくわかります。
  好きです!   信州っ!
そもそもの湿度は低いから、雨後でも蒸したりしないし。

エアコンは、こういう夕立ちの無い猛暑の夜に、家全体を冷やすためにつけますが、これは7-8月合わせても例年1週間くらい。我が家の夏の電気代は安くて、10,000円を越さず、むしろ冬の暖房のための電気代の方が高くつきます。


コロナ+ズームの置き土産
 まだコロナ感染の終息は遠いようですが、このブログでも度々書いてきたように、zoomでのライブ配信授業は三年目に入り、中々板についてきた感さえあります。
 GHS長野校生は対面も選べますが、西新宿校や自宅での受講者にはzoomでのライブ配信を続けています。
対面ならではの動きや双方向の対話は制限されますが、やっている内容は、コロナ以前からパソコンを持ち込んでの映像授業と板書の併用だったので、コロナ渦は、映像授業のクオリティーをアップする方に作用しています。

 今年は、二度ばかりしか本部に赴くことは出来ていませんが、これはマイナス要素ばかりではないのです。

昨年から試みていますが、夏期講習を「帯」で組んでいます。それまでは、月〜木の本業の勤務と、金土の本職のGHSとをキッチリ分けていたものですが、昨年、今年と、7-8月は、金土のレギュラー授業に加えて、平日の午前に帯で「定性化学」の授業を6回ほど多く設定しています。(下記スケジュール参照 私の担当授業のみカラーにしてあります。)
名称未設定.jpg

 病院休んでいいんですか!? との心配は要りません。これも時代です。医療業界も機関によっては、ブラックな側面があるのは周知の通りです。ウチは全然ブラックではありませんが、全国的に、厚労省から「働き方改革推進」のプッシュがあり、「休みを消化するように」とのお達しが出ているのです。
 医師は、「夏休み」を7日とり、かつ、有給休暇を年に12日消化すること
が、今や善行とされるようになりました。
 といっても、こんなご時世に家族旅行なんて出来ないし、中学生の娘は塾やレッスンで、案外私よりスケジュールがタイトである・・・・休みとってもしゃあないやん・・・で、まあ、間とって(?) 午前中、半休として0.5日×6=3日分を消化し、かつ、定性化学の授業に充てるという大変有意義な(?)使い方を思いついたのです。

東京までの移動が必要ならこんなことは絶対出来ませんが、zoomでのライブ授業なら、そのまま午後は勤務できるわけで、やり方次第で両立は十分可能です。コロナが明けた後も、この手法は継続しようと思っています。

そんなこんなのカリキュラム
 今週末の授業で、夏期期間が区切りを迎えますが、各授業は、快調に進んでいます。
 特筆するとすれば、「定性化学」は、Part3を終える見込みで、9月からは、Part4のいわゆる「無機化学」に入ります。
要するに、二学期はまるまる無機化学のエリアをじっくりと学ぶことができるわけです。受験生としてなんと幸せなことでしょう。いやいや、まだあります。
 「有機化学」は、テキストの2/3を消化し、すでに高分子に入ったところです。つまり! 二学期は丸ごと「有機高分子」のエリアを余裕を持ってしっかりと学ぶことができるのです。受験生としてはまさに垂涎の吉事です。

 ちなみに、「定量化学」は、化学反応公式4 熱化学に入り、二学期のメインディッシュは「化学平衡」。これにじっくりと取り組みこととなります。いいですね。

 最後に、「体系化学アドバンス」はというとTheme9のチオ硫酸・ヨウ素滴定<2>に突入しています。
Themeとしては16までもこなせば入試には十二分ですから、今年はどこまでThemeをこなせるか、楽しみです。
これも、いずれZoomと併用して、特講という形式で、あるいは、長野で先行授業をして、後で録画配信するなどのスポット的バリエーションも考えています。


・・・・夏期スケジュール表を見て、「結局、天野先生個人は、全然、働き方改革になってなくないですか?」と思った人もきっといることでしょう。
 まっ、大丈夫ですよ。
睡眠も削ってないし、命も削っていません。毎晩、楽しく適度に飲んでます。夜更かしはしません。
長野の夜は静かで快適なので、早寝早起きです。
  いいね! 信州っ!!

毎週末、酷暑の東京に往復していた頃より、断然、夏のヘタレ具合が違います。
だから暑さでの消耗はまだ特になくて、むしろ授業がトントンと消化できているので、精神的に快調プラスです。

・・・あと、週一でスポーツジムに行き(トレーナー付き)、月1回は、草野球の試合に参加(ユルくて楽しい)して、また、少し暇ができれば、庭の雑草と格闘して、しっかりと太陽を浴びています。
 もちろん? 今の所、持病もなく、内服もなく、「医者いらず」です。

posted by Koujin Amano at 09:49| カリキュラム

2022年07月06日

[153] アドバンスの要件

「対面授業」という名の
 実は、6/24,25の金土で、2年超ぶりとなる対面授業を新宿本部校でやってきました。というのも、横浜で、ある医学会が開催され、それにやはり2年超ぶりに参加したのがきっかけです。

 一昨年は、すべての学会がWeb開催。昨年は、会場参加とWeb参加併用。そして、今年は、まず会場参加。そこから一週間後にWebでも配信というふうに緩和されてきており、それなら今年は久々に行って見るか・・・となったわけです。
 会場は、みなとみらい・横浜パシフィコでしたが、従来の6割くらいは参加していたのでは・・・というくらい、私の予想より多い感じの参加でした。従来は、講演内容によっては立ち見が出たり、ランチョンセミナーで配られるお弁当終了とか盛況だったんですが、それほどではなく、周辺のホテルも予約が取れないというほどでもなく、私としては動きやすかったですね。

 でも今回は、念のため車で移動しました。圏央道のおかげで、長野から横浜まですべて高速道路で繋がっているので速かったですね。片道250km程度。
 ミナト・ヨコハマ・ブルーライト・たそがれ・・・ホテルの小部屋、1人きりですし、ホテルと会場の往復のみで過ごしましたが、(中華街とか行きませんよ・・・)、だぁったら、帰りに新宿に寄ればいいじゃん、と思い立ち対面授業となったわけです。

 ここ2年、本部の生徒の顔もしっかりとは分からず、zoom配信とLINEWorksでの答案のやり取りだけの付き合いが続いていましたが、ようやくにしての対面です。
 とはいえ、ちょうど長野校からzoom配信するのと逆になっただけで、かつ、そもそもコロナ以前からパソコンとプロジェクターを使った授業をずっとやっていたので、スタイルはあまり変わっておらず、ただ時々板書する分も画像データにしたというくらい。ただ、以前は「対面授業」という言葉がなかっただけ

 その「対面授業」でもzoomで録画しているので、この時期、文化祭などで欠席しがちな高校生にも録画配信でき、長野校の生徒にも同時に配信で対応できるようになったこと、これはテクノロジーの素晴らしい成果です。 

前期終了間際にて
 今週末の授業で、GHSは前期11回の授業が終了します。
そこで、今回は、体系化学アドバンスの授業風景について書いておこうと思います。
今年はやや進度がユル目(生徒の出来次第)で、来週でちょうど1st StageにあたるアドバンスVol.1が修了します。
Themeとしては以下の6つです。

[Theme1] 「平均」の効用<1>混合物と平均分子

[Theme2] 凝固点降下と電離度 化学基礎公式 E

[Theme3] 浸透圧と圧力換算・測定法 化学基礎公式 F

[Theme4] コンプリート・ヘンリー 化学基礎公式G

[Theme5] 飽和溶液と再結晶法 オンリー・ワンの塩あり

[Theme6] 蒸気を制する者は… <1>    蒸気圧はジャマ者 

















 4月からの体系化学アドバンス(以下、化学AD)の授業に出席しているのは在校生の半分程度です。
否、「出席できるのは」と言った方が適切でしょう。
私の他の授業と違って、化学ADの授業は「出席要件」というのがあるのです。

 授業は土曜日ですが、週のはじめには、LINE Works を用いて、Themeごとのイントロと例題解説と、演習問題が5問程度を配信します。イントロと例題を読んで理解し、演習問題の半分程度を答案(写真を撮りpdfにする)として事前提出するのが「出席要件」です。その答案は、授業前に私が見て、採点コメントしてデータで返却します。

 従来の紙ベースなら一週間かかるところですが、データのやり取りなら、1-2日でやり取りが完了します。この顕著な効率化はテクノロジーの恩恵であり、コロナ禍のもたらした「ケガの功名」です。

 さて、演習問題のすべては「入試難問」の系統ですので、その辺の問題集を探しても助けにはなりません。『体系化学』の学びを踏まえて、自力で出来るところまで頑張って、答案を作る必要があります。だから、出席者は例年、在校生の半分です。『体系化学』を修了し、次なるステージであるアドバンスの「難問」に挑める段階にあることが必要だからです。最初のうちは出ていてもついてまだ来れなくて、後期からのアドバンス2に捲土重来を期す生徒もいます。

 浪人生でも高校生でも、事前の「答案の提出」ができなければ、出席を許可しません。
・・・zoomなので、こちらで出欠をコントロールするのは入室許可ボタン1つで済むので簡単ですが、そうまでなくても答案が出せなければ、辞退しますね。次(アドバンス2)がありますから。

 自分で這い上がる努力をして、高い壁を感じながら、授業に出てみると、それが一刀両断に、やはり体系化学的な解き方で、鮮やかに解決され、「難問」に見えたのは自らが描いた幻想であることがわかる・・・そういう積み重ねの授業ですので、単に「授業料を払ったら出席できる」という講座とは一線を画しているのです。まあ、そういう準備なしに授業に出ても意味がないし、事前の答案のやり取りから授業が始まっているので、こんな「出席要件」を設けているわけです。

その成果として
 そうやって今週末、Vol.1の修了まで漕ぎ着けた生徒には、『体系化学アドバンスvol.1』の印刷冊子を購入することが可能となります。GHSのテキストは、基本的にはすべて授業料込で配布されますが、『体系化学アドバンスvol.1』だけは要件を満たした生徒で、かつ、希望する者が購入できることになっています。

 というのも、同時にEB(電子ブック)版で、その内容を閲覧するためのパスワードを配布するので、「紙媒体は要らない、復習・釜クニンはEBで十分」という人は無料で済むようにしているからです。そういうこともあって『化学ADvol.1』は必要最少部数しか印刷していません。そして、購入してもらった代金は、次の印刷の資金に回します。つまりファンド形式です。

 これは、『化学ADvol.2』『化学ADvol.3』や『有機AD』(現状は未製本)についても同様です。毎回答案を提出して(これが『体系化学』を学んでいる証明にもなる)授業を受けて、ようやく手にできる「成果」なのです。数ある予備校の中から、GHSを選び出し、門を叩き、それ相当の授業料や生活費等を払うことによって得られるGHS生の特典の1つです。


『化学AD』テキストを購入したいという受験生へ
 『体系化学』は市販品なので、GHSで販売しており、誰でも何冊でも自由に購入できますが、『化学AD』シリーズのテキストは、あくまでも部内限定テキストであり、非売品であり、しかも、GHS生であっても上記のようにしてはじめて入手できるものですので、思考訓練シリーズの他の書籍と「併せて注文」されても購入できません。この点、やや紛らわしくて申し訳ありませんが、このようなルールでやっていますので、ご了承願います。

 もし、現役高校生で、『体系化学』を自力で修了し、『化学AD』まで学びたいという人がいたら、それは素晴らしいこと。とても期待が持てます。高校生は単科受講が可能ですので、是非GHSの門を叩いてください。
 「遠方で通えない」というのは、以前は認める場合もありましたが、今やzoom配信、録画配信できる状況となり、化学ADの授業は、すべて遡って受講することが可能です。だから、高校生単科受講を申し込めばよいだけです。

 その際は、GHS生と同様に、Themeごとに、事前に答案を提出してもらって、私が直接添削して返却し、そのあと録画配信します。そうやって、Vol.1の範囲が終われば、『化学ADvol.1』の購入も可能となります。ペースアップして追いついてくれば、ライブ授業への参加も可能となるでしょう。
 そういう高校生が、昨年度は長野校に在籍しており(他に体系物理と数学を受講)、凄い勢いで消化吸収し、地元、信州大医学部に現役合格していきました。二次試験が終わった時点で合格を確信できたとのこと。

 ついで、浪人生についてですが、高校生と異なり、GHSでは原則浪人生の単科受講を認めていませんので、上の方法は希望しても不可です。GHS昼間部生コースに在籍する以外に、『化学AD』の製本を入手する方法は用意しておりません。「冊子だけ売ってくれ」という希望は、上で記した授業風景を見てもらえば、さすがにそれは不可であると分かってもらえると思います。

 ちなみに、指導者、すなわち、高校教師、塾講師等の方からの、購入のご希望にはなるべく応えるようにしています。GHSと体系化学に共鳴して、後進の指導をされるという営為は、私としても歓迎ですから。私が年間に指導する生徒はほんの少しです。私以外に、体系化学を指導してもらえるなら、喜んで協力します。
 ・・・そういう方は、丁寧に自己紹介とGHSへの思いを書いていただいていますから、その意気に感じて、希望通りに購入をしていただいていますし、場合によっては、直接、私がメールで返信を差し上げています。

直接お会いしたことはなくても、「顔の見える」関係が築ければよいのです。  

・・・・ということで、夏期講習期間からは『化学AD vol.2』へと進みます。

[7] 世に言う「二段階中和」の‘嘘と実’

[8] チオ硫酸-ヨウ素滴定という遠回りの効用 <1> AD入門編 

[9] チオ硫酸-ヨウ素滴定という遠回りの効用 <2> 環境測定編

[10] 熱化学の一歩先へ  化学反応公式❹第3の基準

[11] pHのすべて<1>   緩衝溶液の公式の進化

















posted by Koujin Amano at 09:28| 体系化学