2016年03月11日

[89] 高校1,2年生と『体系化学』

 近況異変
 実は今年の春は、「異変」に取り巻かれている。
といっても、ポジティブな意味で例年と動きが異なっているということなのだが。
一つには、GHSでの28年度生のための「体系化学」の授業がなんと!
2/12から開始となっているのである。
というのも、今年は例年に輪をかけて早々からの入塾者がいるとの報で、
いつもはオフで過ごしている時に顔を出すと、なかなかやる気に充ちていて・・・
ということから、早期入塾の心意気に応えて、物理と化学の講義を開始したのである
例年なら、四月の1週目にイントロ講座をやり、さてスタートという流れで、
この頃は数学のセメントなどを進めている時期であるから、二ヶ月前倒しである。

 二つの理由
これには、主に二つの理由がある。
一つには、医学部の、特に私立医学部の難易度がさらに上がったことだ。
たとえば、A君は京大理学部に合格したのに、なんでこの私立に落とされるの?
というような摩訶不思議事例を筆頭に、きっと数年前なら合格しているはずの
実力の者が入れないという異常が常態化している。
 そういう者達は、本物の学力を問うてくれる試験を苦労して作り
丁寧に採点してくれる大学を目指すしかあるまい。
実力があろうとなかろうと、ほんの一点二点差の団子レースになるような
試験問題自体が問題なのである。
そんな状況を早々に感じたからこその早期スタートでもあった。

いま一つは、高校1,2年生の個別指導の回数が重なってきて、
私自身の視点がシフトしてきたということにある。
その内の一人の高1生は優秀で、すでに体系化学において高校の進度に追いついてしまい、
半分は漢文でもやろうか・・・・といって『漢字海』を傍に漢文入門をはじめたところ。
いいなあ、「贅沢三昧」というしかないね。部活をしっかりやりながら、これだから。

ただ、高校生は、たとえば有機化学などは三年生になるまで
未履修であり、『体系化学』でもいくつかのネタをカットせざるを得ないものであるが、
いずれにせよ、そういう基礎も頭もできてない三年をすごしてからGHSに入って来る浪人生は、
「遅い、遅いよ!!」と感じてしまう。だから、せめてもの前倒しなのである。

『体系化学』は浪人生用!?
 「まえがき」にあるように、『体系化学』は再入門書である。
GHSで浪人生を相手に、一発逆転の方法を説くものである。
だから、高校生の独習は難しいだろうな〜という思いがあった。
もちろん、読者倶楽部の会員には、高校1、2年からお便りをくれる人があるが、
それは少数派であった。しかし、個別指導の形で細部の進度や、説明の深さ・浅さに
配慮してあげれば可能(考えてみれば当たり前であるが)とわかってきた。
いま、高校一年生用の『体系化学』カリキュラムと高校二年生用の『体系化学』カリキュラムの
作成が着々と進んでいる。おかげで、「化学基礎」とかいう教科書の内容・構成もわかってきた。
何でもそうだが、要するに内容は同じでも順番が大切ということである。
たとえば、公立進学校の高校一年生の場合、基礎公式は5までやったら、
酸塩基から酸化還元に進むが、
これが私立の一貫校だと基礎公式は順番通りでよいという具合である。
GHSでは一つの授業は、年に一回しかやらないし、同じことを何回やると飽きてしまう質だが、
個人指導の場合は、範囲はちがうが、同じ教材を数人に指導する。でも内容は同じようでちがう。
一人一人のカスタマイズをやっていると案外飽きないものだということにも気づいた。

個人指導をしている人にとっては当たり前のことをいっているように聞こえるかもしれないが、
私としては、高校一年のときにやるべきだった思考の訓練、読むべきだった本・・・
道がわからず、ずいぶん無駄な、回り道をしたものだ・・・・そういう思い出を再生しつつ
過去を編集・再生する、そんな楽しみを見出している此の頃である。
posted by Koujin Amano at 18:47| 体系化学