2016年06月30日

[92] 体系化学アドバンス・ヤッべーぞ

網羅すること、漏れなく学ぶためには
 前二回にわたって、「体系化学」を冠する新刊を繙いてみたが、
要するに、そこに共通するのは、前提として、「体系的」な学びができれば
両書とも良書たりうるということであった。
 ただ、そういう状況は昔も今も変わらないんだなあ……
というのが実感である。私の高校時代には「体系的」学びの場がなかった。
 教科書の全範囲を、満遍なく学ぶことは必要条件である。
しかしながら、漏れなく満遍なく学べるためには、
満遍なく説かれた参考書なり問題集が有効なのかというと、答えは否である。
 指導要領で指定された全範囲に触れさえすれば、教師としての
責務は果たせるわけだが、それがまともな教育たり得るのか?
というのがGHSの原点である。そういう知識を入れていける器・構造・骨格を
まずは頭の中に作らねばならない。

 私は、昔も今も、指導要領に沿った教育は、履修範囲としては正しくとも、
履修構成・順序としては有害でしかない、という立ち位置である。
 一教科にしても膨大な知識を頭に入れるには、
体系化するしか道がないのは学問の歴史が証明するところである。
 知識を絞って全部を一通りみせることも、
逆に知識の行間を最新の知見で埋めつくすことも、
私のいう意味での「体系化」ではないということは
受験生・読者諸氏にはわかっていただけていると思う。

アドバンスの‘つづき’
村田代表のブログでも綴られているが、今年度の生徒たちは
例年にも増してやる気に満ちているし、それに行動がともなっている。
連休明けでおこなった実力確認テストで、体系化学アドバンスのクラスの
人員を絞ろうとしたが、さすがに2-3月からスタートしたこともあり、
ほとんどの生徒がアドバンスの授業に参加可能ということになった。
すでに『体系化学』を学んだ者、およびそれに匹敵する者という条件である。
それは要するに、どの順序でやっても大丈夫、
すべて同じように解けることがわかっている、ということである。

……ということなので、今年のアドバンスの授業は、
「後ろ」からやっている。
すなわち、例年は、一応、体系化学に沿ってそのレベルアップをはかるのだが、
その順序を逆にして、二学期の終わりにやるようなことを先にもってきた。
テーマ1は「緩衝溶液」、テーマ2「多段階電離」、
テーマ3「熱化学第三の基準」、テーマ4「燃焼反応」・・・・・
という具合である。一学期は、「分子量が不明の反応公式6」で〆た。
すべて、入試での分水嶺となるテーマであり、そこで差をつけられたら
俄然有利となるポイントについて、徹底的に研究し演習し尽くす。
データベースその他から入手しうる最大量の問題を収集して、
易から難へと配列し直し、体系化学的解法を貫く訓練をする。
問題数は、1テーマで10〜20にも及ぶ。
やる順序は、なんとなく流れで決まる。
要するに私がやりたいことをやりたい順に気ままにやる。
「体系的」なのでそれでよいのである。
すでに『医大受験』の体系化学アドバンスの連載で
取り上げたテーマも含まれているが、それらはさらに先へとすすめ、
残念ながら連載に至らなかったテーマは、連載のつづきとして
原稿データレベルの小冊子テキストの形で完成させつつ進んでいる。
いずれどこかでお目にかけることになろうが、
たとえば、「平均分子」は半端ない!、ヤッベーゾ!! 
といいたくなる域へと進んでしまった。こんなものまで平均か!!!!!と。
『医大受験』vol.5では、1st Stgae のみの扱いであり
以下のように結んだ。

もちろん、「平均分子量」の効用は、ここに 示したレベルに留まりません。

今回は、「平均分子量」のイメージを紹介するための基本演習にすぎません。

むしろ、その 真価はもっとボリュームのある「難問」と言われる問題に

立ち向かうとき顕著となります。

それらについては、いずれ稿を改めて説くことにします。


残念ながらそれは誌上では果たせなくなったが、
体系化学アドバンスの現実は力強く進行中であることを
ここに記しておきたいと思う。
posted by Koujin Amano at 09:23| 体系化学