2016年10月30日

[96] 蓋し止むを得ざる仕儀なるか

高校課程「再履修」?!
 今年から息子が高校生となり、一応はガンバって県立の進学校にすすんでくれたこともあり、
中学の時とちがって夕食後に、予習・宿題をみてやる機会がしばしばある。
ただ、そのほんどとは化学や漢文ではなく、数学ではあるが・・・。
因数分解からはじまって、数学Iを終えると、数学Aという私の時代にはなかった教科書も授業進度にあわせて少しずつ見る機会を得て、とりあえずは「再履修」をしている気分である。
 とはいえ、誤解無きよう。家庭教師よろしく、学習机の側で「はりせん」もってつきっきりのコーチをしているわけではない。
 リビングのテーブルで、私が一杯やっている横で、行き詰まったら聞いてくるというだけだ。「自分で考えて解決する」以前の、「知らないとどうしようもない」ものや、「あれこれ調べて時間をかけるより、聞いた方が早い」ものなど、睡眠時間をムダに削ることなく、健やかに高校生活を楽しんでほしいだけである。
……振り返ると、高校時代は、回りに聞く人もなく、調べる手段も限られていて、ムダに遠回りしたことが多々あったこと、それで疲れてしまったり、体調を崩したり、そういうこともあったなと....

新宿の本部で浪人生ばかり相手にしていると、教科書や高校の授業レベルをじっくりと観察する暇はないものだが、GHS長野校の高校生の個別指導もあわせて、今はコツコツと再履修ができているといえる。

そして、ようやくにして・・・
 まだ「体系化学」は渡していない。化学基礎の教科書の前半くらいでは、知識量も少なく、全体像が問題にならないから、とりあえず困っていないないようだ。本人が必要だと思うまでは、こちらからは薦めないつもり。
そんなことより、数学や英語がタイヘン…といったところか。
そんな折も折、化学の宿題ブリントについて質問がきた。

みると、手作りではない、いわゆる「業者プリント」で出来合いのヤツ。高校の先生はいいなぁと思う。GHSではすべて自前で解答も作り直すのに。
さて、四問ばかり計算問題がある。「予習していって、グループごとに解法を話しあって発表する」という。問題は、教科書の第一章にある「化学反応式」の範囲。
燃焼反応、沈殿反応、酸化還元、追い出し反応などの計算問題である。過不足があったりする応用問題である。
化学反応自体はならっていないのに、反応式を与えてあり、その係数をみて比で解く、ということだそうだ。
もちろん、そんな程度の指導では凡人には解けるわけがないので、ようやく化学の質問が来た訳だ。
化学反応について学んでいない段階で、こんな計算問題を解かせるのは有害無益として、GHSでは常日頃言っていることであるが、これは教科書がわるい、つまり指導要領がわるいのであり、それに追随する業者もまた無策で、私の高校時代から30年余経っても何の反省もないまま踏襲してきた悪弊である。とはいえ、それはお上のすることに従順にしたがっているだけのことで、やむを得えざる仕儀ではある。
 それがいよいよ我が身に迫って来た訳である。

そこで、化学反応公式8の本質部分のみを教えておいた。曰く、
 「両辺が、同じ物質のmolになるように立式せよ」
そうして、四問とも統一的な形式で、しかもたった一つの式で同じようにとけることを示しておいた。

はたして、翌日、その解き方で発表したそうな。生徒からの静かなどよめき「なぜ、コイツはこんな授業とはちがう解き方ができるのだ!?」と。そして化学の教師は「ノーコメント」だったそうだ。胸中はいろいろと察することもできようが……まあ、また密かに、次の機会を待つとするか。



posted by Koujin Amano at 00:00| 体系化学