2017年03月18日

[102] 想い出の記 / T君&Y君のこと

先日、GHSで新年度に向けてファイルの整理や掃除をしていると、
今年、難関の医学部に合格したY君、T君がちょうどやってきたので、
直接報告を聞くことができた。

両君は今年の ‘大成長株’ である。その成長の意味は、
「各人の出身高校は、毎年の東大・医学部合格者は0 or 1名」という
一応の「進学校」であり、そこからの逆転合格であるからである。

「ここであなたも逆転合格!!」というTOPのフレーズはダテではない。

その高校の先生方にはこの事態は想定外のまた外なのであろうが、
高校にとってはこの進学実績は、まさにタナボタもの。
「高校に報告にいったら、知らない先生からも握手されました……」と。
先生にしてみれば、
「ウチから医学部なんて無謀だからやめなさい。
 君は医学部の難しさを知らないんだよ。国立?とんでもない、
 二浪しても無理!!……と昨年断言したが、一浪で国立合格??
 ……まあ、とにかくめでたい!!」というところであろうか。
この間に両君に何が起こったのかは、知る由もなかろう。


前回、前々回と書いたから具体的には繰り返さないが、
医学部は私立も国立も半端なく難関になった。
しっかりとした、本物の学力がないとひっかかりもしない時代になった。

こういう時代の中で、GHSを嗅ぎ分け、ここに辿り着いた、この二人の強運と、
こんな二人に出会い「無謀な」夢を、叶えてやれた我々の幸運を歓びたい。

もっとも、GHSにくれば誰でも奇跡がおこる、
などという誇大宣伝をしたいのではない。
むしろ、メインのテーマは、同じようにGHSで授業を受け、
同じように指導されても、「成長株」になれなかった人もいるということ、
その分かれ目は何なのか、
それを二人の一年を振り返って、考えてみたい。

やる気の内実
HPのQ&Aにもあるとおり、GHSは「やる気にさせる予備校」ではない。
元々、たいしたやる気も覚悟もない者が、こんなに難しい医学部なんて
いけるはずがない。問題外である。
それこそ、何年かかっても無理なのでハナからやめておきなさい。
親の方がやる気満々でも、本人がそうでもなければムリ。
むしろ、「この子にまかせてます」という親でありたい。

GHSは、やる気があるのに、指導者に恵まれず、
低迷し、道を求めている人を引き上げる予備校である。

だが、問題はその「やる気」の違いである。
この時期、誰もがやる気である。
「あと一年ある、頑張るぞー!!」と誰でも思う。
そして、スタードダッシュの勉強の毎日。
そこまでは誰もが一線。
「今年度の生徒はみな頑張っているね」と。

だが、これは残念ながら「やる気」ではない。
指導をはじめて、三ヶ月も経つと、各科目もある程度進度がでて、
高校一二年生レベルの復習は終わり、知識も膨大になりかける。
このときに、最初の試練が訪れる。
人間関係がどうだとか、体調がどうだとか、通学がどうだとか……
大きな目的を達成するのにどうでもいい理由をつけ始めたら黄信号である。
やる気とは、そんな些事に見向きもしないで前進する姿に宿る。

そんなとき、頑張り続ける意志を「やる気」という。
やる気は、行動と事実で示すものであり、
「やる気があります」と宣言することではない。

この二人は、寡黙ながらも、その「やる気」を行動で示しつづけた。
健康管理・時間管理をしっかりして、授業に出つづけて、
いつまでにこれをやれ、といったことを言った通りやる。
その意志の持続をこそ「やる気」というのだ。

そうすると、「体系的な頭の働き」という救いの手が差し伸べられる。
膨大に見える知識でも、それをしっかりと頭に入れるための
GHSの「魔法の杖」だ。
「要するに化学計算なんて、みな同じじゃないか、
 そうか、やっぱり一つがすべてってことなんだ!!」と。

こんな本物のやる気を支えるものは、一人一人違うもの。
なんでもいい。
生まれながらに背負ってしまったものを払拭するためでもよい。
亡くなった者の夢を自分が叶えるためでもよい。
自分を見限った担任を見返してやりたいという執念でもよい。
・・・・・・・
いずれにしても、自らの運命を切り開くにたる、
重い扉をこじ開けようとする「諦めない心」を支えてくれる核となる。

ただ、やる気は他から与えてもらうものではない。
サボるときもそれが口実になるのだから。

でも残念ながら、何年も新年度生を見続けていても、
その「やる気」がこの時点で本物かの判断はなかなか当たらない。
秘めた闘志や、ここぞというときの粘りづよさは見えにくいもの。
三ヶ月たってようやく見えてくる。
半年もたてば、GHSのメソッドが効いてきたことがわかる。
そこから、文字通り脇目もふらず、毎日自習室で、自分と戦った
二人のやる気をみていると、当然の結果であると思う。

そんな二人に、とにかく、オメデトウ。
posted by Koujin Amano at 15:39| GHS卒生

2017年03月17日

[101] 体系物理テキストver.4.0 の公開のことなど

Info.1  体系物理テキストver.4 公開しました。
 本日、体系物理の2017年度テキストとして、ver.4.0をGHSのHPにて
電子ブックとして公開しました。
 これまでは、ver.3.0の力学編だけの公開でしたが、今年は、
第1章力学〜第4章波動(力)学まで、いわゆる原子物理を除く全分野を
フルオープンしました。しかも全ページフルカラーです。
今まで、モノクロコピーされることを前提に、
グレースケールで妥協してきたのですが、電子ブックという公開の形、
さらに、フルカラーでのオンデマンド少部数印刷が可能な時代となり、
さらに、後述のようにGHS自身が書籍販売ができるようになったことを受け、
B5サイズのフルカラーでの原稿作りに切り替えた、第一弾となりました。
GHS HPからからもアクセス可能。URLは以下。

今年のテキストは、昨年の力学編テキストが残部あるため、
第2章〜第4章の約180ページで少数部印刷します。
というのも、来年は、力学編もあわせて正式なテキストとして
印刷するつもりだからです。
今年のテキストは、新宿本部部生と長野校生、および講師用の
限定部数ですので、残部は10冊もないかもしれません。
基本的には非売品ですので、販売書籍のコーナーにはラインアップしませんが、
中身をごらんになられて、どーしても欲しいという方がいらっしゃれば、
本部に問い合わせてみてください。



Info.2  思考訓練シリーズの正式販売、開始。
 またもや、書店から姿を消した思考訓練シリーズですが、
「幻の名著」にはなりません。このブログでもお知らせしているように、
GHSは登記時に受験生の教育以外に、書籍販売業も入れてあり、
多田先生のご遺族からの承認も経て、育文社から、正式に版権を継承しました。
したがって、書店には並びませんが、GHSから直接購入することが
できるようになりました。もし、在庫がなくなれば、印刷して販売してよい、
ということなのです。
 『体系化学』も正式に購入できますので、読者倶楽部の会員の方々には、
どうぞご安心を、とお伝えしておきます。
書店を介さなくでも書籍が売買できる時代状況が、思考訓練シリーズの
命脈を保つことに大きく寄与したのです。
ちなみに、購入5000円以上は、送料無料となっているそうです。

Info.3  体系化学・改訂版 予告
 読者諸氏はご存知のように、計画としては2008+4×2=2016年
すなわち、二つの目のオリンピックイヤーに改訂版を出す、ということで、
改訂版の原稿作りはすすんでいました。ほぼ半分できたところで、
育文社が終幕しました。ただ、上のような状況からみると、
かえって自由度が増したと考えています。
もともと、体系化学は他のテキストとおなじ、B5版のノートサイズでした。
ところが、A5の教科書サイズでないと、書店が置いてくれないということで、
サイズ変更を余儀なくされ、発行が三ヶ月伸びた、という経緯があります。
そして、もう一つ、読者諸氏はおわかりでしょうが、体系化学において、
イコールは三通りで色分けしてあります。
つまり、が1st Stage,が2nd Stage,=が算数。
当初は、当然に三色刷りという話でしたが、当時の出版業界では、
三色にすると三倍、というようなコストがかかる状況でした。
そこでまた妥協して、二色にしたのです。

私自身の生き様は、妥協ということが似つかわしくないものでしたが、
まあ、無い袖は振れぬ、といいうことで、世に出すことを優先した次第です。

そして、ようやく、針が対極に振れたようです。
これまでの原稿を今一度解体して、B5版、フルカラーでの原稿作りを
することに決めました。どんな風になるかは、
体系物理のテキストをみていただければ参考になると思います。

多忙の身ゆえ、いつとは期限を区切ることはできませんが、
静かに、しかし、確実に、そのプロジェクトが進行していることを
ここに、お知らせいたします。


posted by Koujin Amano at 14:39| 体系物理