2020年02月06日

[129] 2020センター化学の問題配分

程よく難しく上等なり
今年のセンター試験の化学の問題を解き分析して思ったのは、
昨年と同様に、理系としての実力を試すには良くできた試験である、ということ。

GHSの『体系化学』によるカリキュラムの視点から、32ある設問を色分けしてみる。
すると、
       32 : 13 : 55
となった。これは点の分配である。
Cランク: 55点分は、教科書にある知識と基本演習でカバーできる「秒殺」問題である。
つまり、どんな勉強のやり方でも(体系的でなくて詰め込みでも)
正解を選ぶことが可能な設問は、55点分あるということだ。

奇しくも(否、まんまと)、発表された平均点は、54.8点であり、
決して偶然ではない。曲がりなりにも理系ならこのくらいは取れるということだ。
これ以下だった人は、その程度の勉強もしてない、
ないしは、頭に入ってない、ということで問題外である。


次のBランク:13点分は、ちょっと頑張って勉強した人,センター試験の過去問に
十分に取り組んだ人ならできる問題レベルである。

これは、GHSの授業で言えば、ST(スタンダード)にあたり、
体系化学、有機化学テキストをベースに、定性化学/定量化学演習をこなしたレベルである。

足し算すると、78点となる。これは奇しくも(否、予定通り)、本年度GHS生の平均点である。

残りのAランク: 32点分は、決して難しいというわけではないが、これを迷わずスイスイ解くためには、
体系化学AD(アドバンス)の演習をしっかり積んでおくことが必要である。
計算自体は、手間がかからないように配慮されているものの、
問題の意味の把握、化学計算式の立式などは、もっと上のレベルの、
二次試験レベルのアドバンス問題で鍛えておかねば、予定時間内に(45分)解くことはできない。
ここを鍛えて点を上積みすると、半分取れれば+15点の83点までいく。

医学部とか東大・京大など上を目指す者としては、センター試験ごときは40-45分で解いて
残りの時間の見直しでケアレスミスなどを見つけて点を拾い、90点位は取れるべきだ。
・・・授業ではそう言いづけている。
あと、100点取ったら賞品は行列のできる「ラーメン&餃子」だ、とも。
(西新宿もまた、ラーメン激戦区である)

速報では、ADの授業までこなせた者の78%が80点超え、90点越えは28%である。
流石にラーメンまでは到達できなかったが、出来は上等である。
このレベルまでの、カリキュラムとテキストは、もはや完成の域にあると言ってよい。

センター試験の目標は90%
今年も、センター試験は難化傾向が続いており、来年以降、名称が変わろうともなんら変わらない。
「化学」の出題範囲で実力通りにキレイに分布させる問題づくりは、こういうスタイル以外にない。

言いたいことは、センター試験レベルの勉強では、80点以上は取れないということ。
9割ごえを目指すなら、昔も今も、国立二次試験で戦える本物の実力が必要ということ。

昔話で恐縮だが、現役の時の私の得点は、79%だった。五教科7科目、文理共通のハードな時代。
翌年、京大の経済に進んだ時は、84.5%まで押し上げた。
しかし、9割以上とるような境地には達していなかった。
そこから4年ブランクがあり、医学部再受験を目指し、
ようやく医学部に合格した時は、96%まで伸ばせた。
        登り切ってみたからこそ、よくわかる。
確かに、そのためにセンター試験の問題は沢山解いたことは解いた。
しかし、もっとも違う点、もっとも重要な点は、二次試験レベルの実力の違いだ。
化学も物理も数学も、その上の上を知っているからこそ、
センター試験の問題は、その部分とわかり、しかも、計算に配慮してある良問に映る。
そういうものだ。

体系化学アドバンスの全貌
GHS生が、高みを目指して門を叩く以上、この9割越えができるアタマを
作ってやらねばならない。
『体系化学』が出版された翌2009年から、『体系化学アドバンス』への開拓が始まった。
最初は「化学総合演習」とか言っていたが、
それを、2013-2016『医大受験』誌での連載で「アドバンス」という名で一部公開した。

この連載は、予定した目次の半分ほどで終刊となったが、
その後の開拓は弛むことなく、授業での新展開が積み重ねられ、
今年、ほぼその全貌が見えた。

アドバンス・テーマは、予定より増殖して32になっている。
一巻150ページを上限として書き終えると、vol.8まで到達する見込みである。

現在、vol.2まで終了し、校正開始したところ、vol.3の半ばを製作中である。
この新年から新年度までに与えられた期間こそが、近年の私にとっては
もっとも生産的な時間である。
その概要については、次回の記事で紹介したい。

posted by Koujin Amano at 15:09| 体系化学